2000年06月度 定例議会 一般質問

議席番号19番栗原信司でございます。
先輩各位のご理解により議員活動も2年目に入ったところですが、まだまだ研鑽不足を
痛感しているところでもあります。
2年目も気を引き締めて謙虚に参りますので、市長さんを始め執行部のみなさん、職員の
みなさん、同僚の議員のみなさん変わらぬ御指導をよろしくお願いします。

1.動物愛護法と春日部

さて、一般質問発言通告書に従い、今回も市民の声を市政に反映するために数点に亘り
質問させていただきます。

1点目は動物愛護に関しての、市としての取り組みについてお尋ねします。
御存知の通り昨年末に動管法いわゆる”動物の保護及び管理に関する法律”が改正され、
『動物の愛護と管理に関する法律』として生まれ変わりました。
改正点としては、名前が示すとおり、この法律ではペットは単なる個人の所有物としての
動物ではなく、いわば家族の一員、保護者として管理しなければいけないと言うところまで、
昇格したようです。

さらにまた、先日来、少年犯罪やストーカー問題、ストレスなどから様々な現代病と申しましょう
か、凶悪犯罪が発生してることと行政との関わりについて各議員さん達からも御提言等が
あったところですが、正しく、大変な時代を迎えております。何とかしなければいけないなと痛感
しているところです。

そう言う意味でこれらの現代病対策の1つとして、可愛い動物たち犬とか、猫とかペットにも
役割を担ってもらおうかなと、また、こういう点を加味しても今回の法律改正は実に大きな
意味を持ったものだなと思のであります。

そこで、改めて確認させていただきたいのはこれまでの春日部市における行政とペットとの
関わりについてであります。具体的にはどのような施策を実施してきたのでしょうか。

又、改めてこの法律改正を受けてどのような取り組みをしようとしているのか、お尋ねをしたいと
思います。今回の法改正では地方自治体としても役割も明確になってきております。
出来うる限りのことを人間のためにもペットたちのためにも検討し、共栄共存を図るべきと
思います。宜しくお願いします。



思うに動物の持つ特性はやはり、人間にはない独特のものであり、生きることに真剣な
動物たちとの交流は学校教育では教えきれないものを教えてくれると思います。

さらにもう一点、高齢化対策の観点から、検討していただきたいのですが、独居老人を始め
家族中の人がこの不景気の波を受けて、働きに出てます。
すると、お年寄りたちは話し相手が無くなってしまうのであります。
お元気に外を散歩できる人はまだしも、介護認定は自立とか、要支援とか、お年寄りには
大変につらい判定が下り、施設における入所サービスが受けられずに寂しい思いをしている
人が多くいます。

そこで、これらの人の話し相手にとはいかないまでも心の許す可愛い動物たちとの交流は
大変に有意義かと思うものです。子犬にしても、子猫にしても問題も含まれるのは承知の
上で、近くに身よりのないお年寄りや共稼ぎ等で日中話し相手のいないお年寄りのために
アニマルセラピーと言うより話し相手という感じでもいいのかなと思いますがこの点については
いかがでしょうか。重ねてお伺いします。

また、動物愛護と同様に大事なのが逆の観点から人間社会との共存についてであります。
動物愛護の精神が薄い人がいるのは事実であり、反面、人間よりペットが好きな人がいる
のもまた現実であります。
そういう意味では両者の立場よりペット条例の制定が必要となってくるのではないかと思い
ますがこの点いかがでしょうか。
毎日の散歩に連れ出せばよいとすることなく、正直なところ犬や猫の嫌いな人も多くおります。
特に人間にはトイレというものがありますが、今のところペット専用のトイレはありません。
自然の町並みが一種のトイレという形になるのかなとは思いますが、問題は個人の家の
敷地内にまで入り込んで無断拝借をしているペットたちがいるという現実です。
可愛い動物とはいえ、苦労をしてたてた人の財産を土足で踏みにじるのはやはり許せない
のも人情としては理解できます。
そこで、犬は人間の飼い方でいかようにもなるようですので、そういう意味では犬専用の糞の
専用のゴミ箱の設置というのは実は大変大事な問題だと思うのです。

そう言う意味では糞や尿の対するハード面そして躾などのソフト面も重要な問題であります。
動物だから仕方ないではすみません。保護者としての意識の啓発のためにもペット条例又は
飼育に関するガイドラインを制定し、広く、市民に啓蒙し、そして、アニマルセラピー効果を
高めていきたいと思います。そこで、この問題の最後に動物愛護とアニマルセラピーに関して
市長のご見解をお伺いしてこの点につきまして終わりにします。
市長、この法律は愛護という名が付いております、動物たちを愛し、護ろうという運動を起こさ
ないと、犯罪者となってしまいます。法律に従わないといけないと思うのですがこの点も踏まえて
お答えをお願いします。


2.市政施行50周年に関して

2点目に市制施行50周年に関してお尋ねします。
新人議員の栗原とは違い、今年で春日部市は市政施行後46年目を迎えたところであります。
4年後はいよいよ市制施行50周年ということになります。
明日が分からない時代に4年後の話では大変恐縮をするところです。
しかし、春日部市としては極めて大きな一つの節目を迎えることになります。
大きな時代の波に呑まれないように想定できうる全ての手を打つべきと考えますが如何でしょうか。
聞くところによりますと、今までも10年ごとの節目として祝賀行事を行っているようですが、
4年後のこの節目は50年目という大きな節目になります。
春日部市の人口も伸び悩みが続き、ほぼ横這い状態のまま20万人台を維持しております。
より急激な人口増加は見込めないものと認識をしているところかと思いますが、このままで
やむを得ないと思っているのでしょうか。
大変景気の悪い時代でもあり、先日来先輩議員からも収入アップを図るべきだと厳しいご指摘が
あったところでもあります。
正しく同感であります。国や県からの助成金もままならない以上、人口の増加のため、税収
アップを図るためにはかなり緻密な施策を検討しなければならないと思いますが如何でしょうか。
そう言った中で、本年、さいたま新都心がいよいよ動き出しました。
2年後にはワールドカップの開催もあります。
又、7年前になります、公明党の提案で規制緩和が進み、携帯電話が普及し、今では通勤途中
からでも行政やビジネスの情報が手元で分かる時代になっております。
わづか数年間で時代はあまりにも早く動きます。勿論惑わされることがあってはいけませんが、
しかし、このタイミングを逃さずに、しっかりとついていきたいと思うのです。
言葉悪いですけれでも便乗していきたいと思うものです。
ある意味ではお金も時間もかかる部分も勿論あるかとは思いますが、ビッグチャンスと捉えて
祝賀行事を始めとして、市制施行50周年をどのように企画運営するつもりなのか、どういう
方向で進もうとしているのか、ご見解を伺いたいと思うものです。



特に大事なのは人材の確保ではないでしょうか。職員の皆さんの優秀な現場を知り抜いた
知恵と知識とを活用させて頂くのは当然として、スタッフを汲み上げその周辺に各企業より30
歳代の若手スタッフを応援で参加させていただく。
10人や15人という事ではなく、想定できうる各種産業別の企業より団体より人材をボランティア
参加してもらう。
お一人お一人が町おこしの中心として自覚をしていただくよい機会にもなると思います。
まもなく春日部市公式のHPが開設される所まできました。3月定例議会でも確認させていただき、
市民参加の電脳掲示板もあり得るとの部長答弁も頂きました。
是非、こういったものを活用し、更に又、公民館を始めとする様々な公共の施設の掲示板を
活用しいわば市民全員参加の市制施行50周年にしていきたいのです。
こう考えれば4年前に準備委員会の前段取りとでも申しましょうか、今からスタートしなければ
ならなくなります。
予算がなければ知恵をつかう、知恵がなければ知恵のある人を招き寄せる、聞くところによれば
職員の皆さんの中にも大変大きな夢を持った方もおられます。
又、この街にも各種有名大学の教授陣もおられるようです。
春日部の街に今必要なのは湯であり、希望であります。
夢を語り合える場を設けなければ春日部の街は過疎化の波に呑まれてしまいます。
この点是非とも前向きに取組を開始していただきたいのでありますが、如何でしょうか。


3.出産準備金の創設について。  

3点目に少子高齢化対策として出産準備金についてお伺いします。
特に、景気の長期凋落傾向が続く中、出産を控えるご家庭が多くなってきており、少子高齢化の
問題はより一層深刻になってきております。

現状では出産に関しては、各種健康保険等で出産給付金が給付となっております。
検診費用、通院に関する費用など出産日以前にかかる費用も決してままならず、若い世代の
ご夫婦にとって大きな負担となっております。

公明党の提案に対する皆様のご理解により、昨年は地域振興券の支給、そして本年6月よりは
「新児童手当」が始まったところではありますが、少子高齢化を食い止めるためには更なる
支援策が必要と思われます。

特に「新児童手当」は出産後の対策でもあり、妊婦を抱えるご家庭の家計を支えるためには
出産以前の準備金の助成というものが必要と思われますが如何お考えでしょうか。
若いご夫婦や急な家計の変化など明日を知れない中での少子化対策として1つの制度として
確立する事は大変に有効なことと思われます。この点に関して市としての取り組む姿勢を確認
させていただきたいと思います。

ただ、1つ気がかりなのはこの制度がもし創設出来た場合にもし金目当ての妊娠を考える人も
いるかなと思うと、母親の健康という問題もありますので、当然に歯止め策も必要かと思います。
例えば妊娠7ヶ月から8ヶ月以降の方に対する助成とかある意味での制限も必要となってくる
のはやむを得ないかと思います。

このような考え方について、市としてはどのように捉えていただけるのか、そして又、少子化と
いう問題について、市としてはどのような認識があるのか、さらには、既に少子化を食い止める
措置として何か取り組んで頂いているものがあれば併せてお伺いしたいと思います。

最後に、少子化に関連して3人目以降の子供が産まれた場合の祝い金制度など他市での取組
について春日部市でも創設するつもりはあるのでしょうか、この点をお伺いして一回目の質問と
させていただきます。


3−2
この件につきましては永続的な施策として取り組めれば勿論ありがたいとは思いますが、少なく
ても景気が回復するまでの暫定的な対策でもやむを得ないのかなと思うものです。5年なり、10
年なりの時限措置としてでも取り組んでいただきたいのですがこの点につきまして是非前向きと
いうか、早期実現へ向けて取り組んでいただきたいことを念願し、決意の程をお伺いしたいと
思います。

健康保険の適用又は前倒しという問題ではなく、春日部市独自の福祉施策または、少子化
対策として取り組むべきではないかと思いますが、検討しては頂けないものでしょうか。

出産祝い金については今までも論議を続けているところでもありますが、ご当地春日部では今
一歩開けていないような気がします。

●四つ子に80万円

実際に出産祝い金を制度化している自治体は多く、宮崎県では44市町村のほぼ半数で行って
いる。
秋田県では、69市町村のうち28市町村(県児童福祉課調べ)で行っている。
祝い金の名称は、「誕生――」「子宝――」「すくすく赤ちゃん――」とさまざまで、金額は1万円
から10万円までとなっております。
中には、豪華版もあります。
秋田県横手市では四つ子に一時金80万円を支給。
東京都八丈町(八丈島)は第三子を産んだ母親に50万円、4人目に70万円、5人目に100万円、
6人目が200万円、7人目以上には一律300万円を支給する。
これまで延べ90人が祝い金を受けており、300万円を手にした母親も。
岐阜県馬瀬村では育児奨励金を出している。第二子に20万円、三子に50万円、四子に70万円、
五子に100万円を出す。ただし、これは子供が小学校入学時に、預金通帳により奨励金を交付
されるという、かなり遠大な制度ではありますが。
志木市ではこの3月定例会において、元気に育て志木っ子誕生祝い金条例が成立しました。
住民登録後、引き続き1年以上住所を有する方が対象で、第二子以上の出産に対し祝い金を
出すというもので、第2子には3万円、第3子以降は20万円を祝い金として支給する制度です。
南魚沼の大和町で、高齢化・少子化対策の一環として、すこやか誕生祝金支給条例を制定して
ですね、出生率の向上を図る。活力あるまちづくりを目的にして試みたということです。
条例は、3人目の子供が生まれると1人につき10万円、4人目からは1人につき20万円祝い金を
出すということです。
その他、行政ではありませんがバンダイが、今年の3月から社員に“3人目が生まれたら100
万円を支給する”という制度を導入したそうであります。

1つの企業ですら少子化の波を食い止めようとしております。

いわんや人口の伸びが止まっているようなこの春日部では予算がパンクしないうちにそして又、
過疎化の波が押し寄せてこないうちに、他市での取組以上の行政手腕を発揮しタラどうかと思う
ものです。
更に又、交通事情が芳しくない当市としてはただでさえ、保険の利かない検診を受けるのに、
更に又、タクシーを利用するなどして出費が重なるようでは少子化の波を止めようとする努力を
しているとは思えないのであります。
出産準備金がダメなら、高齢者や障害者のようにタクシーチケットの無料券の配布というのは
如何でしょうか。
更に又、子育て支援の意味も込めまして、3人目が生まれたら、賞状を出すとか、5人目が
生まれたら賞状を出すとか市としてもお祝いの気持ちを示すというのはどうかなと、改めてお伺い
したいと思います。