平成28年9月度 定例議会 一般質問
おはようございます。議席番号31番 栗原信司でございます。 9月定例議会、市政に関する一般質問を発言通告書に基づき、大きく 4点に亘り順次質問させて頂きます。 台風10号12号13号など8月9月だけでも大きな自然災害が激し さを増している今日この頃です。また先週9月1日は災害の日でした。 こんなことを念頭に以下、災害対策の進む街・春日部、住んで良かっ た街・春日部、への取組について提案かたがたお伺いして参ります。 1.避難訓練コンサート はじめに災害対策として、今までも夜間における避難訓練や犬や猫な どのペット同行避難訓練、プールを使った着衣による訓練など、提案 させて頂き順次、実施して頂いたところです。 しかし、現実問題として、最近、発生した台風や熊本地震などの大災 害は発生頻度もさることながら発生の規模も想定外と言う言葉も最早、 耳に馴染んでしまうほど、大変な時代になってきました。日々危機感 を募らせております。 とりわけ、多くの市民が集まる市民文化会館の大ホールなどでのイベ ント開催中に災害が発生した場合にはどうなってしまうのだろうか。 小ホールや大ホールでは500人、1000人という大人数のお客さ んが入場できます。この参加者の皆様をいざという時に迅速に避難さ せることが可能だろうか、と考えた時に、まさに日頃の訓練が重要で あり、施設管理者と利用者が連携した訓練を何度も積み重ねることが 必要不可欠と思いました。 そこで、先ず初めに、収容人数1500人を有する市民文化会館にお いて、今まで行ってきた避難訓練の内容や、災害から学んだ課題など についてお伺いします。 1−2 今までの避難訓練というのは、ある意味では日常生活の中の一環とし て職場での避難訓練や、地域コミュニティの一環として避難場所に集 合してテントやトイレの設置などのさまざまな訓練を行っております が、市民文化会館の大ホールや小ホールなど多くの人が集まるイベン ト会場からの避難についての対策はどのようになっておりますでしょ うか。 1−3 東日本大震災などの大災害を受けて、全国各地、たとえば八王子市や 伊勢市、平塚市、大分市、名古屋市、新国立劇場やびわ湖ホール熊本 県立劇場、水戸芸術館など少し調べたところだけでも、収容人数の規 模の大小、またイベント内容の大小はあるものの、さまざまな形で「 避難訓練コンサート」と銘打ったものを実施しております。 こういう訓練をすで地道に重ねている地域が多いことに驚きもしまし たが、いざという時には大事なことだろうと言うことで妙に納得して、 今回提案させて頂きました。避難訓練コンサートの開催について市の 考えをお伺いします。 1−4 関連して、例えば卒業式や体育祭などの大規模イベントなどを活用す るというのはいかがかなと提案するものです。 特に卒業式や体育祭などでは予行演習というものを行いますので、こ ういう機会を活用できないものでしょうか。 1−5 さすがに卒業式や体育祭などは本番のイベントはともかくも予行演習 ですら時間の制約があるとの答弁でした。しかし、問題はこういう提 案をした際に即決とは言いませんが、やった方が良いのだろうけど、 すぐにやりますと言えない部分、そこが危機管理という意識的な部分 としてどうなのか、ということになるのではないでしょうか。 くどいようですが、最近の災害には想定外というものがありませんの で、ここは市長が危機管理を強く持って頂き、リーダーシップを図り、 災害に強い春日部市となるよう、避難訓練コンサートをはじめ諸事業 に取り組んで頂くように強く要望させて頂き、次の質問に移ります。 2.解体予定の公共施設を活用した訓練 2点めも、1点目と同様に9月1日の防災の日にちなみ、解体予定の 公共施設を活用した訓練、と銘打って取り上げさせて頂きます。 全国的にも9月1日が防災の日と言うことで様々な避難訓練や救助訓 練など、防災関連のイベントが実施されました。 たとえば、足立区では、初めての取組として、大災害を想定して国道 4号線を10kmに亘り通行止めにするなど、大規模災害に対する備 えに力を入れております。通行する業者のみなさんや、現実に地域に お住まいの住民の皆様など、訓練そのものには立場によって意見が分 かれ、個人差があったとしても日常的に様々な訓練を重ねると言うこ とは重要な事と一致したようです。 さて、そんな折り、市内に目を向けた時に、解体が決まっている公共 施設が数カ所有ります。そこでこれらの解体の決まった施設を有効活 用して、解体前の最後のご奉公として救助訓練、避難訓練などの災害 時に役立つような訓練を取り組むことは有意義と思うのですが、こん な取組は出来ないものでしょうか。 また現在、消防として行っている訓練にはどのようなものがあるのか、 お伺いします。 2−2 例えば既に利用しなくなっていて、解体が決まっている身近な公共施 設としては、旧市立病院があります。再利用はほぼ不可能で、解体の 決まっている旧市立病院を活用した訓練はタイムリーかつ効果的な訓 練が出来ると思いますが、いかがでしょうか? 2−3 解体が決まってる施設なので、期間限定の有効な取組というか、今が 旬の話題かなと思いましたが、薬物などを長年扱ってきたと言うこと で土壌検査をしなくては敷地内に入ることも許されないようです。法 律を無視するわけには参りませんので、調査結果を待つのみかなと思 います。 しかし、病院以外でも今後解体が予定される公共施設が市内にはいく つかありますので、こういう場合はいかがでしょうか。 2−4 解体が始まる前、建物の形が残っているときと同様に、解体中につい てはどうなるでしょうか。解体中であれば、瓦礫を利用した訓練が出 来ると思いますが、そんな観点から解体の予定される公共施設を活用 した訓練が可能であるならば、どのような訓練が想定できるのかお伺 いします。 2−5 映画などのロケ地として使う事で解体費用を映画会社にもって貰うな んてことも面白いなと考えたりもしましたが、いかにせん、解体と言 うことが決まっている施設は活用できる期間も限られますので、無理 難題はここまでにさせて頂きますが、出来ることは速やかに実施して 欲しいと念願して次の質問に移ります。 3.ハンドル形電動車いす事故防止対策 3点目にハンドル形電動車いす、通称ではシニアカーとか言われてお りますので、以下、シニアカーで統一させて頂きます。 さて、このシニアカーですが、高齢者が急増するにつれて、利用者も 増えて、そしてそれに比例するかのように事故も多発してきました。 シニアカーは、ハンドルの部分だけで簡単に操作できる電動の車いす です。ハンドルを下げれば、前に動き、手を離せばブレーキが自動的 にかかるという、とてもシンプルな仕組みであることから、国内では 47万人を越える多くの高齢者の皆様が利用されているともお聞きし ました。近くのコンビニに行くにも、人の手を借りることなく、シニ アカーを使うことで自分の意思で買い物ができると大変喜ばれている ようです。 しかし、その便利さの反面、ちょっとした不注意で溝にはまり、身動 きが取れなくなったり、わずかな段差で横転してしまったりというこ ともあるようです。 マスコミ報道では、93歳の男性が誤って川に転落し、死亡した事故、 また踏切内で立ち往生し、列車と衝突するなど、シニアカーを使用中 の死亡・重傷事故は、2008年からの7年間に死亡事故36件、重 傷事故15件、合計51件起きているとのことでした。 今後、高齢化が進むことでさらに利用者が増えることも予想されるこ とから、社会全体で事故を減らす取り組みが必要と思います。 そこでまずはじめに、市内にはどれくらいの利用者がいるのか、事故 に遭った市民はいるのか、それともいないのか市としては把握されて おりますでしょうか。 3−2 把握されていないのであれば、まずは実態調査を行うというのはいか がでしょうか。正確な人数はともかくとしても販売店やメーカーに問 い合わせたり、自治会やいきいきクラブの皆様にお手伝いをして頂い たりして、実態調査をして、その上で、具体的な対策を考えるべきと 思いますが、いかがでしょうか。 3−3 シニアカーは運転免許がいらないことから、講習会などに参加するこ とも少なくて、利用者が購入したときや、リースしたときに使い方、 運転の仕方の説明を受けるぐらいとお聞きしますので、利用者へのア ンケートを実施したり、警察などと連携して事故を未然に防ぐ講習会 などを定期的に行うと言う取組はいかがでしょうか。 3−4 定期的なアンケート調査や定期的な講習会と共に、シニアカーは介護 サービスの対象にもなってることから、介護保険におけるサービス事 業としてシニアカーを利用する高齢者も増加しています。 そこで、介護関連の事業者にも説明責任を果たすことを義務化するよ うな取り組みも必要かと思いますが、いかがでしょうか。 3−5 また高齢者の利用者が多いことから、利用者の身体機能や意識的な注 意喚起を行う意味で自己チェックなどを行って貰ったり、世田谷区な どのように業者や電動車いす安全普及協会などの協力を頂き、安全運 転への取組が必要ではないでしょうか。 3−6 この問題は最後は要望と致しますが、高齢者の交通事故は決して喜ば しいことではありません。年々発生件数が増える事故を未然に防ぐ対 策が急がれます。そう言う意味で、警察や地域、業者、ご家庭や行政 など、関連する団体を全て巻き込んで、お互いの連携を密にして、高 齢者の命を守る取組、対策を要望して次の質問に移ります。 4.ハンドル形電動車いす・電動アシスト付き自転車購入補助 4点目として、ハンドル形電動車いすと電動アシスト付き自転車購入 補助について取り上げさせて頂きますが、ここでもシニアカーで話を 進めさせて頂きます。 順序は逆になりますが、はじめに電動アシスト付き自転車の購入補助 については、環境に優しい事と子育て支援的な側面もあることから、 平成26年6月に取り上げ、購入する際に市として公費助成ができな いものかと訴えたものの、その時点では考えていないと言うことでし た。 前回取り上げてから2年が経過し、足利市をはじめ全国でも多くの自 治体が導入、拡充をしていることから、まずはじめに電動アシスト付 き自転車購入に際しての補助について、少しは前向きに検討はして頂 けたのでしょうか。 4−2 現時点では、シニアカーは、介護保険のサービスの対象になっている ことから介護制度を利用する市民の皆様は1割または2割負担でレン タルできるようです。また障害手帳をお持ちの場合なども、さまざま な制約があり、利用が限られる地域もあるようですが、自立支援的な 側面から、利用は基本的には可能かと思う所です。 そこで、問題は介護制度を使わずに頑張って居る方、障害手帳を手に することの出来ない軽度・中度の方の場合などに、市として独自の支 援策がとれないものか、お伺いします。 4−3 シニアカーは身近な足として利用者にとっては極めて好評ではあるも のの、販売価格が高いという欠点があります。是非、前向きに取り組 んで頂きたいと思うところです。 同様に電動アシスト付き自転車も三輪車タイプから前後に子供や荷物 を載せられる形のものなど高齢者支援としても子育て支援としても有 効な乗り物と思う所です。 所得なり、年齢なり、家庭環境なり、なにかしらの制限を設けても仕 方ないのかなと思うところであり、条件付きの導入についてはいかが でしょうか。 4−4 先日も一般会計の決算質疑の中で福祉タクシーチケットの利用が60 %台であり70%にも満たないとの答弁もあったところですが、人そ れぞれの立場や環境によってバス、タクシー、自転車など使い途が分 かれるところです。 そんな観点から環境にも優しく、しかも高齢社会を見据えた取組とし て、また、前回も取り上げた高齢者の交通事故防止の観点から運転免 許返納制度にも絡ませての取組にはできないものでしょうか。これら は一例ではありますが、縦割り行政として出来ない理由を一生懸命に 考えるのではなくて、少子化、または高齢社会と言われる時代にあっ て、しかも、鉄道高架はいつになるのかまだまだ先行き不透明。しか も、バス路線が増えつつあると言っても停留所の間隔も狭くはならな いし、デマンドバスが他市はドンドン導入されても春日部市はまだま だ遠い道のりです。 そこでせめて、電気の力を借りて市内のあちこちに気軽に移動できシ ニアカーやアシスト付き自転車を市としても推奨すべきとおもうとこ ろですが、いかがでしょうか。今すぐの実施は難しいかも知れません が、せめて将来にむけて導入の決意表明ぐらいあっても良いのかなと 思いますが、改めて少子化対策、高齢者対策、交通弱者対策として、 シニアカー及び電動アシスト付き自転車購入の際の補助制度導入につ いてお伺いします。 4−5 さて、今の御答弁では気のせいかも知れませんが、実現まではもう少 し時間がかかるようにも聞こえました。 多様化する現代ですから、市民の皆様にも色々なご意見があるのは重 々承知で、でも、自分なりに市民の皆様が春日部に住んで良かったと 思われるような提案をさせて頂きました。 今回取り上げた四点の内容を市長をはじめ執行部の皆様、今日は大き な声でやりますと言い損ねてしまったかも知れませんが、恥ずかしが らずに実現へ向けて動きだして頂きたいと思います。 また、きっと、答弁はともかくも速やかに実現して頂けると確信して 一般質問を終えます。それぞれの御答弁ありがとうございました。 |