平成25年9月度 定例議会 一般質問

議席番号30番 栗原信司でございます。
9月定例議会における市政に関する一般質問を発言通告書に基づき、大
きく5点に亘り順次行って参ります。

1点目に.投票所入場券に宣誓書を、ということでお伺いします。
本年、夏の参議院選挙よりインターネットを活用した選挙運動が解禁と
なるなど、ほんの少しではありますが選挙運動も進化を遂げました。

そこでさらに市民の関心を集めるための話題作りのひとつとして、そし
て市民の投票に関する利便性向上のための小さな提案としてお伺いしま
す。
この宣誓書に関しては、一昨年12月の定例議会で荒木議員からもあり
ました。それは、インターネットを活用し、春日部市のHPから宣誓書
をダウンロードできるようにならないものか、というものでした。この
件につきましては、早速実行に移して頂きました。
しかし、残念なことに市民の皆さまの中にはパソコンをお持ちでないた
め利用することができなかったという方が一部いらっしゃいましたので、
少々見直しして、他市のように投票所入場券の裏側に宣誓書を印刷する
ことができないものかお伺いします。

1−2
選挙における宣誓書に関してでありますが、答弁ではシステム改修を行
ったばかりと言うことで、今後4年間は現状のシステムを何が何でも使
いたいと言うことのようですが、裏側に印刷することが無理なのであれ
ば封筒に宣誓書ごと同封し、郵送するという形は取れないものでしょう
か。

1−3
同封することは費用がかかりすぎると言うことのようですが、では、広
報かすかべの中に宣誓書のページを作るか、全戸配布の際に別紙で折り
込むと言うことはできないものでしょうか。

1−4
では、一番簡単で安上がりな方法として、各地区の公民館など公共施設
に印刷したものを他の広報紙やチラシのように配布しておくと言うこと
なら簡単にできそうですが、いかがでしょうか。



2点目に.火災基金条例の制定について、取り上げさせて頂きますが、
最近は火災に限らず、先日の竜巻被害など想定外の災害が普通に起こる
時代となってしまいました。

皆さまもご存知のように、先日の越谷、松伏、野田、栃木県方面にかけ
ておきた竜巻被害などに対する支援策として、国の法律に基づく生活再
建支援制度というのがありますが、これには制限というか、条件があり
まして、1つの市町の中に、全壊10世帯以上の被害があった場合に1
世帯あたり最大300万円という国からの支援策があるというものです。
裏を返せば、一つの市町につき9世帯までの被災では対象外というもの
です。

そこで、そういう点も考慮したうえで、質問のタイトルとしては火災基
金条例の制定としましたが、尊い人命が失われたり、貴重な財産、生活
の拠点と言うべき家を失うことの辛さ、悲しさは同じで有り、火災だけ
に限る問題ではないことは言うまでもありません。

さて、とりあえず今回は火災に限って話を進めますが、春日部市消防本
部が発行している平成25年版消防年報によりますと、直近の5年間の
建物火災としての発生件数は平成22年が一番多くて50件とあり、多
少の増減はあるものの毎年ほぼ同様の件数の建物火災が起きております。

そこで、まず始めにお伺いしますが、全焼、半焼等の市からのお見舞い
件数又は金額はどのようになっておりますか。そのうち、貰い火などの
被害が何件あったのでしょうか。その中で火災保険に加入していた世帯
数はどのくらいあったのか把握しておりますでしょうか。関連して、市
内における火災保険加入者数などについてわかる範囲で御答弁をお願い
します。

2−2
さて、宣誓書については安易な気もしますが、すぐに出来ることとして、
公民館などに宣誓書を置いておくと言うことで落ち着いたようですが、
できれば、宣誓書そのものをなくすような取り組みを市として県や国に
働きかけて欲しいと念願して、次の火災基金条例の設置に関する質問を
行いたいと思います。

答弁では、市が罹災証明を発行した件数として、建物火災50件79棟
のうち貰い火が29棟。そのうち、全焼12件、半焼4件ということで
した。
それに対して、市からの見舞金は、全焼で10万円、半焼などでは5万
円ということで、これは近隣他市とほぼ同レベルのようでした。

また市が確認できた情報では、約75%の建物が火災保険に入っていた
ようです。逆に言えば、4件に1件は火災保険に入っていないために予
期せぬ事件に大変な思いをしているらしいということです。

さて、そこで問題になるのは、市からの見舞金にしても、火災保険の対
象にしても全焼、半焼の認定がされないと支払われないと言うことです。
全焼、半焼の線引きはやむを得ないと思いつつ、半焼以上全焼未満とか、
半焼未満など微妙な場合も多く、また貰い火などの不幸な事故を考える
と、厳密な意味での全焼、半焼に限ることなく、せめてこの火災によっ
て住めなくなった家の廃材処理費用ぐらいを市として負担してあげるこ
とは出来ないものでしょうか。

2−3
市として見舞金の増額や廃材処理費用が捻出できないのであれば、例え
ば自動車の自賠責保険のようなイメージで新たな制度、いわゆる火災基
金条例のようなものを制定することはできないものでしょうか。

例えば、あくまでも仮定の話ですが、毎年50件近くの建物火災が発生
しており、この廃材処理費用が例えば50万とか100万円程度かかる
として、仮にこれを根拠に試算すると2500万円ないし、5000万
円程度のいわゆる火災基金ができますので、対応が可能となるわけです。

逆算すれば、1世帯あたり年間500円程度の費用で、市内にいらっし
ゃる10万世帯の皆さまにご加入頂くことによって、この2500万円
とか5000万円という費用の財源を捻出することが可能になります。

火災が少ないときには翌年に繰り越し、基金として積み増すことも可能
になります。こういう取り組みはできないものでしょうか。

2−4
重ねて申し上げますが、自然災害において、想定外がなくなり、想定外
が常識になりつつある以上、新たな取り組みが必要では無いかと思いま
すし、今検討を始めないと間に合わないなと思います。

民間の保険が充実してきたことから、初期の目的を達成したので、止め
る方向に検討に入った自治体もあるということですが、その自治体は余
所様のことですからとやかく言うことはありませんが、現実には、自然
災害では何が起きてもおかしくない時代になったなと思う所であり、ま
た国や県からの支援も限られているわけですから、時代に即応した制度、
仕組み、体制を是非とも作り上げて頂きたいことを念願して、次の質問
に移ります。



3点目に.冠水対策について、お伺いします。
今年も8月上旬から下旬にかけて、2度3度と発生したゲリラ豪雨によ
って、床上浸水、床下浸水など被害が発生しました。そこで春日部市と
して今まで行ってきた対策について具体的な内容をお伺いします。

ゲリラ豪雨では被害の発生する場所を特定することは難しいと思う反面、
毎回同じ地域で床上浸水、床下浸水が発生しておりますので、特にこう
いった地域に関する対策についてお伺いします。

3−2
次に冠水対策ですが、被害はあちこち出ていますので、全ての具体的な
取り組みをお伺いしたいところではありますが、時間の制約があります
ので、地域を絞ってお伺いします。

毎年のように床上,床下浸水などの被害が大きい緑町3丁目付近では昨
年から排水機能を高めるための工事が継続的に進んでいるとのことです
が、では国道4号の反対側の緑町1丁目付近の対策はどうなっておりま
すか。
1丁目の線路沿いには遊水池がありますが、残念な事に、容量不足のよ
うで雨水を拾い集め切れず、道路冠水が起きてしまいます。そこで、こ
こをさらに深くするとか、隣接する児童公園は市が借りているようです
がこれを遊水池のような位置づけで改めて借りるなど、1丁目方面の対
策についてお伺いします。

3−3
結論は難しいようですが、では、テレビで全国的に放映された春日部駅
西口方面の冠水対策は、どうなっておりますでしょうか。会之堀川その
他の改修工事で改善されると説明を受けていることですが、現時点にお
ける対策や工事の進捗状況についてお伺いします。

3−4
緑町にしても、南町にしても、西口方面にしても、工事が完了するまで
には時間がかかるようです。そこで工事が完了するまでの間の道路冠水
を何とかして欲しいとの声があります。

簡単に申し上げますと、床上浸水にはならないものの、玄関先まで水が
押し寄せてきているときに、通行する車によって、それが波となって敷
地の中に浸入してくるので、この対策として、車の通行規制を強めて欲
しいと言うことですがいかがでしょうか。

もう一つには止水板の設置およびその設置に伴う関連工事費用の一部を
助成する制度を郡山市・寝屋川市・北区・板橋区など他市では導入して
おりますが、こういった取り組みは出来ないものかお伺いします。

3−5
道路冠水対策につきまして最後に付け加えさせて頂きますが、市長、副
市長を始め執行部の皆さまは市民の生命、財産を守ることに命がけの立
場かなと思います。

この止水板を設置する工事費を補助するというのは小さな事業ではあり
ますが、今、この止水板設置事業を取り組めば、埼玉県初の取り組みと
なりますことを付け加えておきます。

昨日も人口減少策について議論がありましたが、こういう県内初の事業
とか、首都圏初という事業を次々に実行することも市としてのブランド
の価値を高めることと思いますので、全力で取り組んで頂きたいと思い
ます。
市長を始め執行部の皆さま、これからも一丸となって道路冠水、床上浸
水、床下浸水から市民の生命財産を守るため対策を強く要望して次に移
ります。



4点目に.災害時におけるペット対策について、ということでお伺いし
ます。

先月20日に環境省が「災害時におけるペットの救護策ガイドライン」
を作成しました。この背景には、東日本大震災では事前にペット対策を
講じていた自治体があったものの、災害規模が大きく地域が広範囲にわ
たったことや、原子力災害等の予期せぬ事態が発生したことから、自治
体も避難者も、ペットの対応に苦慮したという現実の流れを受け、今後、
自治体などが災害の種類や地域の状況に応じた独自の災害対策マニュア
ルなどを作成する際に、ペット対策を検討する際の参考となるよう「災
害時におけるペットの救護対策ガイドライン」を作成したようです。

そこでまず始めに、春日部市におけるこのガイドラインについてどう思
うか、市の認識、受け止め方についてお伺いします。

4−2
次に災害時におけるペット対策に移ります。
春日部市でも、環境省の作製したガイドラインの意味については深く認
識しているということでしたが、春日部市としても本年新たに地域防災
計画を策定したばかりですし、また、数年前まで実施していたペット同
行避難訓練も最近は行われていないこともあり、春日部市の地域防災計
画はこのガイドラインに沿った内容となっていると言う認識があるのか
お伺いします。

4−3
春日部市の地域防災計画も、このガイドラインも東日本大震災などの実
例を教訓にして改めて策定されたものであると認識しておりますが、諸
般の複雑な事情が絡んだようで最近ではペット同行避難訓練は行われな
くなりました。

しかし、ペットを飼う人は確実に毎年増えておりますので、この環境省
のガイドライン作製の精神に基づき、市としても改めてペット同行避難
訓練を実施するなどの取り組みを検討すべきと思いますが、いかがでし
ょうか。

4−4
かつてペット同行避難訓練を提案させて頂いた折には自治体主導として
は首都圏初の試みと言うことのようでしたが、諸般の課題も見えたと伺
いました。しかし、遠くない将来において大きな災害が起きるであろう
事が想定されていますので、現実の避難所での対応については、春日部
市の地域防災計画において、避難時のエサの確保など飼い主責任は明確
になっておりますが、ペットをかっていないまたは飼ったことが無い市
民の皆さまにも理解を求める取り組み、つまり、ペットを飼う人にとっ
ては、ペットは家族も同様、家族の一員であるとの取り組みも必要と思
いますが、こういった取り組みについてはどうかんがえておりますでし
ょうか。



5.交通安全対策
交通安全対策については終わりのない取り組みとなりますが、今回は自
転車専用道路の設定と言う観点と、信号機の設置要望が出ている中から
2カ所の交差点について取り上げさせて頂きます。

始めに、自転車専用レーンについてお伺いします。
警察庁が昨年10月5日付で公表した「自転車の交通事故の実態と自転
車の交通ルールの徹底方策の現状」によると、2011年の自転車関連
事故の全交通事故に占める割合は約2割で、増加傾向であり、中でも自
転車対歩行者の交通事故件数は2011年に2801件ということで、
10年前の1.5倍に達しているとの報告がまとまっております。

そこで改めて、春日部市を振り返りますと、市内では春日部駅西口のふ
じ通りと、藤塚・米島線、そして南桜井駅付近に自転車レーンが設置さ
れておりますが、近年ガソリンの高騰を受け、自転車の利用が急増して
おります。また、高齢化社会にあっては自転車の急な飛び出しに避けき
れずに大けがをする高齢者も増えており、場合によっては、生涯に亘り
寝たきりになるなど社会問題にもなっています。

そこで、歩行者の安全確保が以前にも増して、重要ではないかと思いま
すので、市の取り組みについてお伺いします。

次に、かつて平成19年にもとり上げました信号機の設置要望の件につ
いてであります。

上沖小や大沼中に通う児童生徒の保護者の皆さまと立沼町会の皆さんか
らの要望として、はくれん通りの谷原3丁目交差点と中央7丁目交差点
のほぼ中間にある交差点は、事故も多くかねてから信号機の設置が求め
られており、かつて平成15年に地域住民を中心に820名を越える署
名を集め、警察に届けたことがあります。
これまでにも死亡事故が発生するなど大変危険な交差点です。バスが運
行する交差点でもあり、児童生徒の通学路でもあります。地域住民の安
全を確保するために、バスの安全な運行の為にも、市としてもこの交差
点に信号機の設置を強く求めたものですが、市の認識をお伺いします。

最後に、市道1−9号線、藤塚三本木公園の入口付近に信号機を設置し
てほしいとの声がありました。
市道1−9号線につきましては、昨日も議論になり、地域住民の生活道
路という位置づけになるとの答弁もありましたが、県道春日部松伏線の
抜け道として、自動車の通行量が多くなっております。

しかし古利根川沿いには遊歩道が整備されたり、藤塚三本木公園を始め、
藤塚牛島公園、エンゼルドームなど幼い子供向けの公園や施設が年々整
備されるなど春日部市の少子化を食い止めるような恵まれた生活環境に
あると言えます。
しかし、車の通行量が年々増え続けていることもあり、地域住民からは、
子ども達が住宅街側からこの市道を安全に横切り、公園に遊びに行くこ
とができるように手押し式の信号機の設置を強く求めて欲しいというも
のです。市としての認識をお伺いして一回目の質問とさせて頂きます。

5−2
交通安全対策に移らせて頂きますが、信号機の設置に関しては県事業で
あり、今後の見通しは市として把握することは難しい部分もあるとは思
いますが、綿密に県と連携を図り、しっかりと見守って頂きたいと思い
ます。これはもう強く強く要望します。

また、藤塚三本木公園近くの信号機の設置要望に関して、改めてお伺い
しますが、実は市道1−9号線のこのあたりには、横断歩道すらありま
せん。信号機の設置と共にまずは横断歩道ぐらいは市としても強く要求、
要望をしては頂けないでしょうか。市としての認識をお伺いします。

5−3
とにかく、信号及び横断歩道の設置に関しては、実現するまで粘り強い
交渉を要望し、次に自転車専用レーン問題に移ります。
実はつい先日も大池通りにあるガードレールの内側の歩道を歩いていた
ご婦人が自転車に当て逃げされ大けがをしたようです。

事故そのものについてはここで取り上げるものではありませんけど、も
しも大池通りに自転車専用レーンがあって、自転車がガードレール内を
走らなければこの事故は起きなかったと思うわけです。

市としては安全対策に対する強い決意があるようなので、まずは、埼玉
りそな銀行から郵便局までの280mの自転車通行帯と、その後の藤棚
の800mの自転車専用レーンを色で塗り分けして意識付けをするべき
かなと思いますが、いかがでしょうか。

5−4
様々な機会に自転車は軽車両という当たり前の意識付けを市民の皆さま
にも定着させるために、道路にしっかりとカラー塗装を施すと言うこと
がまずは手っ取り早いかなと思います。

ちなみに先日、県議にこの相談を持ちかけたところ、埼玉県としても県
内の幾つかの市町村にこの自転車専用レーンについて検討を持ちかけて
いると言うことでした。

そこで、春日部市としても大きく手を上げて、地元と調整が付くように
リーダーシップをはかるべきかと思いますが改めて、この県側の意向を
うけての対応についてお伺いします。