平成25年3月度 定例議会 一般質問

議席番号30番 栗原信司 でございます。
平成23年3月11日午後2時46分、あの日、あの時からまもな
く満2年が過ぎようとしています。あの日、本当に多くの数え切れ
ない尊い生命が失われました。ここに改めて犠牲になられた皆様に
心から哀悼の誠を捧げるものです。

自然災害を食い止めることは今の科学では無理かも知れませんが、
せめて行政として出来ることは実施して欲しい、そんな思いを込め
まして、発言通告書に基づき市政に関する一般質問を順次行って参
ります。

1.初めにデジタルサイネージの活用について、ということでお伺
いします。
メルマガ、エリアメールなど、これまでも行政情報の発信手段とし
ては、様々提案させて頂き、順次取り組んで頂いておりますが、今
回さらに視覚による情報発信手段としてデジタルサイネージの活用
を提案させて頂きます。

デジタルサイネージとは、簡単にいえば電子看板と言う位置づけで
す。設置をする場所は看板やポスターのような大勢の目にとまる場
所であり、その内容見た感じはテレビCMを想像して頂きたいと思
います。

そこで、このデジタルサイネージを提案するにあたり、はじめに、
春日部市における情報発信手段の現状とそれぞれの課題についてど
う考えているのか、お伺いします。


1−2
広報かすかべ、という紙媒体では月に1度しか手元に届かない。ま
たパソコンな携帯電話などを利用するメルマガ、ツイッターは端末
機器を持ってる人以外には情報が手元に届かない、ということでし
た。諸般の課題が見え隠れするところかなと思います。

そこで、このデジタルサイネージの主な利点としては、@設置場所
の地域性に合わせ、焦点を絞った情報、メッセージが発信できるこ
と。
A通信ネットワークを使うのでリアルタイムな情報を随時配信がで
きること。
Bポスターや看板のような印刷物と違い、1度設置すればその後の
取替えの手間がいらないこと。
CテレビCMのように広告枠を秒単位で切り売りできるので、広告
主を複数集めることが可能になること。
D災害発生時には避難所などへの避難経路や、支援物資、探し人の
情報なども、目で見るので確認しやすいこと。

その他、長所は沢山ありますが、従来の広報活動より遙かに優れた
広告収入効果が期待でき、災害時にも大きく貢献できるデジタルサ
イネージの導入が出来ないものかお伺いします。


1−3
他県の自治体では既に導入している地域もあるとのことでした。今
すぐに取り組めば、埼玉県内では初の取り組みとなると思われます
が、費用もかかるとのことでした。そこで、自治体単独での実現が
困難であれば、長野県佐久市のように大型商業施設と地域商店街、
ポイントカードなどの複合的な要素を活用した導入はできないもの
でしょうか。

1−4
前向きな検討をしてくれそうなので、この質問の最後は要望としま
す。百聞は一見にしかず、とことわざにもあるように、視覚効果に
直接訴える情報伝達手段のデジタルサイネージは非常に有効な取り
組みと思います。先ほどの答弁では導入コストとして億単位の費用
がかかる場合もあると言うことでしたが、費用に関しては広告収入
を幅広く求めることが可能と先ほど長所として述べたつもりです。

また、佐久市のように大型商業施設を中心に地域の商店街と商工会
議所、商工会などと連携し様々な知恵を働かせることで工夫は可能
です。

そして、完成が待ち望まれる新市立病院の待合室、各地域公民館、
はたまた路上における喫煙の防止条例の制定と共に喫煙場所が限ら
れてくるであろう駅前付近、以前にも提案しておりますが、特急ス
ペーシアの停車駅のホーム内など、市の内外に限らず、デジタルサ
イネージを導入設置して欲しい場所はあちこちに想定できますが、
まずは試行的にでも導入し、県内初の取り組みとなることを強く求
め、次の質問に移ります。


2.LINEなどSNSの活用で情報発信
一点目にハード面的な取り組みとして、目に訴えるデジタルサイネ
ージを取り上げました。二つ目にはソフト面的な取り組みとしての
LINEなどSNSの活用による情報発信についてお伺いしたいと
思います。

携帯端末を利用した情報発信手段としては、FBやツイッターが有
名なところですが、昨年来、国内の若者を中心にLINEが爆発的
な広がりをみせております。

市としてはLINE自体は現時点では取り組んでおりませんが、そ
の他の情報発信については様々な取り組みをしており、担当者の気
配り心配りご苦労が目に浮かぶようです。

そこで、改めて、市の情報発信のさらなる向上のためにLINEの
導入を初めとするソーシャル・ネットワーキング・サービス、いわ
ゆるSNSの活用についてお伺いします。


2−2
答弁にもありましたが、LINEを初めSNSにはなりすましなど、
デマツイートなど課題も見え隠れしないわけではありません。そこ
で、既に春日部ではツイッターを始めて既に1年以上が経過すると
ころかと思いますが、何か課題とか問題点はありましたか。

2−3
大きな問題点がないのであれば、今後さらにSNSを活用した情報
発信を展開して欲しいところですが、ここで気になるのは諸般の課
題の見え隠れをするSNSの利用に関する運用方針はどうなってい
るのかお伺いします。

2−4
と言うことは、春日部市でもツイッターに関しては、導入の際に運
用方針を定めてあると言うことで、了解しましたが、ツイッター以
外ではどうなっておりますでしょうか。というのは、たとえば埼玉
県では諸般の情報発信にあたり、20を超える部署でSNSを活用
しておりますが、それぞれの目的に応じ、部署別、部門別、目的別
に、運用方針を決めているようですが、春日部市においても同様の
取り組みをするべきかなと思い、市の今後の取り組みについてお伺
いします。

2−5
最後にSNSを活用した事例を幾つか紹介させて頂き、この件に関
しては終わりにしたいと思いますが、本来、LINEを初めSNS
は情報発信及び情報交換に有効な手段ということでその会員数が爆
発的に増えているわけです。自治体としての活用方法としては、例
えば、

@網走市では観光客のリピート率向上、物販に寄与
A陸前高田市では被災地から情報発信、復興を推進
Bつくば市ではフェイスブック活用し、市民のニーズ探る
C群馬県ではSNSで外国人観光客の増加図る
D山梨県では職員採用にSNSを活用、受験者の確保を目指す
E御前崎市ではピンチをチャンスに!情報発信でシティセールスを
推進
F浜松市ではフェイスブックで浜松市のファンづくり
G米子市では対話型シティプロモーションの促進
H武雄市ではフェイスブックで「つながる武雄市」へ
I熊本市ではメルマガやフェイスブックで健康づくりを支援

などなど、枚挙に暇がありませんが、特に、LINEの利用はまだ
始まったばかりですが、鳥羽市議会では、ゆるキャラならぬ、ゆる
めの情報発信を心がけた結果、全国から視察が殺到して、最近では
視察の受入の条件として、ご当地に泊まる、宿泊することを条件に
したようです。これ自体は議会サイドの話かも知れませんが、現実
にいち早くこの取り組みを行うことでこの3年間で120議会85
0人を超える自治体が視察を行うことで、視察には食事、宿泊も伴
うことにもなり、間接的或いは直接的に大きな経済効果を生み出し
たようです。

情報発信に関して春日部市が遅れているわけではありませんが、広
報とはその字のごとく、広く知らしめる事業ですから、発信手段を
限定せず、時代に即応した取り組みを求めるものです。年齢、地域
を問わず、全市民の方、1人でも多くの世界中の人たちに災害情報、
観光情報、イベント情報を漏れなく発信できるように対応して頂く
ことを願望、切望、熱望して次の質問に移ります。



3点目に、携帯端末を活用して司書不足解消を、ということでお伺
いして参ります。
学校図書館法第一条には、この法律は、学校図書館が、学校教育に
おいて欠くことのできない基礎的な設備であることにかんがみ、そ
の健全な発達を図り、もつて学校教育を充実することを目的とする。
同じく、第5条には、学校には、学校図書館の専門的職務を掌らせ
るため、司書教諭を置かなければならない、となっております。

つまり、学校図書館は教育現場のど真ん中にあって、児童生徒に良
書に親しむ機会を与えることが必要であり、その為、専門的知識を
有する司書教諭を配置して、児童生徒達の良き相談相手とするべき
であり、そのために学校には司書教諭を置くことになっているとい
うことです。

そこで、市内の学校図書館及び中央図書館で働く司書または司書教
諭の実態についてお伺いします。人数、他市との比較、業務内容、
その他児童生徒、保護者、その他市民からの要望などについてお伺
いします。

3−2
答弁では、全国的に、或いは埼玉県内の他市の状況として、およそ
50%前後の割合で選任の司書さんがいるのに、春日部市には選任
の司書さんはたった1人もいないということでした。

専任の司書はいないけれども、通常の教諭として働きつつ図書館管
理業務を行う司書教諭が37校中34校ということでした。専任は
ともかく、兼任といえども司書教諭が不在のところが3校あるとい
うことで、びっくりしました。不在の学校ではどうしているのでし
ょうか。

3−3
つまり、司書教諭はいないが、学校内の業務分担として図書館担当
を任されている先生がいらっしゃり、不自由する部分は保護者や地
域ボランティアのお力を借りて図書館業務の整理運営を行っている
と。
また、中央図書館においては当然のことですが、優秀な専任の司書
さんが大勢いらっしゃるということでした。そこで司書教諭さんが
不在の学校と中央図書館を通信回線で繋げ、タブレットなどを通じ
て顔を見ながら、児童生徒達の相談に乗ってあげるような事が出来
ないものかと思う所であり、改めてお尋ねしますが、中央図書館で
は予約などのためのネット回線があることや学校でもパソコン教室
があるのでネット回線があることは勿論承知しておりますが、学校
図書館などでは、ネットに繋げる環境はどうなっているのかお伺い
します。

3−4
すると、市内の小中学校では図書館に限らず、ほぼ全ての学校施設
内でネット回線も無線LANの環境も整っていると言うことでした。
そこで、先ほどの提案に戻りますが、小中学校にタブレット型を初
め端末機器の設置はできないものでしょうか。勿論タブレット端末
に限るものではありませんが、費用的に安くなってるものですから、
全校に配置してもたかが知れてるし、全校が無理なら司書教諭の不
足している学校や、ボランティアさんが足りない学校などに、まず
は試しに配置するということはできませんでしょうか。

3−5
最後は要望とさせて頂きますが、市内には中央図書館に限らず、公
立高校、私立高校、その他近隣の大学も複数あるところですし、そ
れらと連携を図り、児童生徒達の心を豊かにする取り組みについて、
しっかりと取り組んで頂きたいと思います。

そして、今回の質問の趣旨とは少々離れますが、先日の委員会審議
において、市内の小中学校の先生方に配置されているパソコンの平
均所有率は県内ではほぼ最下位から数えた方が早いと言うことでし
た。そうしますと、先生方のパソコン環境すら満足で無いのに、新
規で端末機を購入しムダに図書館においておくわけにはいかないと
言う悲鳴にも似た心の叫びが聞こえたような気がします。

市長は当然毎日、テレビのニュースや新聞などを漏れなくご覧にな
っていると思いますが、つい先日の荒川区の教育委員会の発表では
新年度に5000万円をかけ区内の全ての小中学校の児童にタブレ
ットを持たせ、先進の授業を行うこととなりました。

方や、春日部は学校にたった1人の専任の司書はいない、図書館に
端末機を置くこともできない、先生方のパソコン所有率は県内最低
レベル、これでは志高い先生方も自信と希望を持って明日の春日部
をささえる心豊かな子ども達が育つとは思えませんがいかがでしょ
うか。

図書館にタブレットを置いて中央図書館と繋げることが出来ないか
という言いたいところですが、その前に、学校の先生方の手元にす
らない、ということになりますと、ここは市長の英断を仰がねばな
らない部分もあるなと思います。まさか、県内ワースト記録を春日
部がいつまでも保持してるわけにもいかないと思います。

飲食足りて礼節を知る、と言うわけではありませんが、児童生徒達
が、心豊かな大人になって貰うために必要な読書であり、その為の
学校図書館であり、その為の司書であり、その司書が置かれていな
いことを受けての措置を提案させて頂きました。ここはあえて答弁
は求めませんが、良く良く前向きにご検討をくださいませ。


大きく4点目として、特例市指定5周年を記念して、市の歌、市の
愛唱歌、市民の歌、市民の愛唱歌、市のマーチなどの作成について
お伺いします。

かつて、合併を記念して春日部市の日の制定を図るべきと訴えまし
たが、これは市長の英断により、市民の日として制定して頂きまし
た。その後、大山議員から、同様趣旨のもとに市の歌を作るべきと
言う一般質問での提案に対し、その時の答弁では、市民の意識の高
まりが不十分と思えることから、しばらく様子をみたいような答弁
だったかと思いますが、その後の経過などについてお伺いします。

4−2
答弁では、合併後に、アンケート調査などを行った結果、市の歌は
必要ないということで、見送ったというのは7年前の答弁にもあっ
たような気がしますが、そもそも、なぜ、アンケートを実施しなけ
ればならなかったのか、合併をした背景には諸般の事情があったわ
けですから、市民の声を待つというのではなく、ここはやはり、行
政サイドから呼びかけをして、市民一体となるイベントとして盛り
上げることが大事なのでは無いでしょうか。

4−3
アンケート調査については、本当に必要だったのか、やはり、大き
く疑問は残るところです。たとえば、近隣のさいたま市や久喜市で
は多額の費用をかけてまで市の歌の制定を行いましたが、アンケー
ト調査は行っていないようです。がしかし、いつまでも過去のこと
にこだわるのは本意ではないので今後のことに目を向けたいと思い
ます。

春日部市は本年、特例市となって5年目、また、本年秋には合併し
て満8年、秋の市長選をうけて、新春日部市も9年目に入り、合併
10年目の節目を迎える準備を始めることになると思います。合併
10周年をめざして、市民の気持ちを高めていく、心を一つにして
いく取り組みを始めるべきでは無いでしょうか。

市の歌の目指すところ、活用が考えられるのは

@ボクシングチャンピオンの内山選手の応援ソング
A他市との交流の際の春日部市の紹介ソング
B地域選抜で全国大会などでの応援ソング
C式典、藤まつり、大凧マラソンなどのイベントのBGMとして
D毎年10月1日の春日部市民の日を中心に諸般の祝賀行事

などなど、さまざま想定できますし、これらを市民の総意で盛り上
げる為の手法として活用できると思います。是非、合併10周年の
この機会、このタイミングを活用して準備を始めるべきではないで
しょうか

4−4
ただ今部長から、合併10周年記念事業の検討をする際に、その中
で検討して頂けるという答弁を頂きました。
また、平成25年度より、記念式典や記念事業についての検討や準
備を始めると言うことです。
記念事業は、合併5周年の時もそうでしたが、1年間をかけて、で
きるだけ盛大に実施して頂くことが大事だと思います。春日部市の
底力を満天下に示せるよう全力で取り組みましょう。そして、その
ためにも、市民が一体となって市の満10歳のお祝いをするために
も、心を一つにできる歌、また、市民の誰もが口ずさみたくなるよ
うな市民の歌を是非つくって頂きたいと思います。

そしてもしも、市の歌、市民の歌というのが堅苦しいイメージがあ
るようであれば、本市では多くの市民が集い楽しむ場として、かす
かべ音楽祭が毎年盛大に開催されています。ここで、市民の愛唱歌
のようなものを作って、児童生徒の代表とか、中学校の合唱部の皆
さんに披露して貰うという素晴らしい提案だなと自画自賛するとこ
ろです。

或いはまた、例えば(仮称)市民愛唱歌大賞と言う名前で毎年募集
しても良いと思います。全国初の毎年変わる市の愛唱歌というのは
いかがでしょうか。こういうことも是非前向きに検討して頂きたい
と思います。
市の歌の制定については、最後は強い要望とさせて頂きます。大い
に期待を申しあげ、今議会における一般質問を終わりにします。