平成23年 6月度 定例議会 一般質問

議席番号30番、栗原信司でございます。
発言通告書に基づきまして、市政に関する一般質問を順次行って参り
ます。
冒頭、東日本大震災から一昨日で丁度三ヶ月。未だに大変な被害状況
であり、被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。
登壇するにあたり、大槌町をはじめ、仙台市、釜石市、大船渡市、陸
前高田市、名取市、気仙沼市と現場にいってその惨状を目の当たりに
してきました。
大きな被害もなく平穏に過ごすことができるということが、どれほど
尊いことか、改めて実感したところでもございました。
春日部が元気でいること、春日部の元気を東北に拡げていきたいと決
意もしてきたところです。
さて、そんな思いを元に、質問して参りたいと思いますので、御答弁
も元気の出る御答弁を宜しくお願いします。

1.始めに、県道さいたま春日部線にバスの運行とICカードの利用
について、お伺いします。
バス路線の拡充については、何度となく議場においても取り上げ、ま
た、毎年の予算要望などを通じて市に要望活動を続けてきたところで
あり、先日、来年度実施へ向けた春バスの拡充に関する途中経過報告
などの説明があったことは大変に嬉しく思いました。高齢化社会に突
入した春日部にとってはバス路線は市内を移動する生命線とも言えま
す。ほんの少しでも前に進むと言うことはありがたいと思いつつ、1,
2点だけ確認させて頂きます。

一つには、これで市内を走る全ての県道に路線バス、又は春バスが通
ることになると思いますが、間違いなく実現に向かって進んでいるの
でしょうか。まだまだ色々なご意見があり、集約に手間取っているよ
うでもありますが、県道と言えば隣接する市町村を繋ぐ大事な道路で
あります。遙か遠い記憶ではバスが走っていたと思うのですが、いず
れにしても地域住民からは、一刻も早くバスの運行を望む声が多大で
あります。運行開始の予定、その見込みについてお伺いします。

二つ目には、バス運行の際にはPASMOとかSuicaといったICカードの利
用を、ということもかねてから主張している所ですが、この点はいか
がでしょうか。小銭やおつりを床に落とすなどと言った煩わしいこと
も防げますので、ICカードの導入に関しても御答弁を頂きたいと思い
ます。



2つめに.彫刻の設置場所を見直し、アートなまちづくりを、という
ことでお伺いします。
春日部には芸術性豊かな彫刻が春日部駅を中心に市内のあちこちで光
り輝いています。がしかし、大変に残念だなと思えるのが設置してあ
る場所です。これらの設置は古いものでは20年前以上に遡ります。
その時には制作者の意図もあるかもしれませんが、この間、合併する
など、街も社会と共に変化してきています。設置場所も新たに検討し
たらいかがかなと思う所です。

1例をあげると、教育センターの前に設置されている黒川先生作の「
小さな花」と名付けられた、ベンチに座る少女です。夕闇迫る薄暗い
ベンチで1人座る少女に、「どうしたの?」と声をかける人を見かけ
ました。また、ウサギさんがお家から外に飛び出そうとしている藤原
先生の「おでかけ」です。これは希望溢れる世界への旅立ちを象徴し
ているものですが、今は建物の影に隠れて迷子になっているようです。
折角の芸術性溢れる彫刻をもっと相応しい場所に移すことは出来ませ
んでしょうか。芸術と文化の薫る街、彫刻の街・春日部への御答弁を
お願いします。



3点目に.地下道に防犯カメラの設置を、ということでお伺いします。
春日部駅を中心に北側には開かずの踏切。南側には急な斜面の階段の
地下道とその先の長い坂道となる内谷陸橋。エレベーターを設置して
自転車や乳母車、車いすの方も利用できる東西連絡通路として整備し
て欲しいと何度も主張させて頂いている部分ですが、実現まではまだ
まだ遠いようです。さてそこで、春日部駅に一番近い富士見町の地下
道の防犯についてお伺いします。昼間、利用する人が大勢いらっしゃ
るときには、大きな心配はいらないようですが、暗くなって人通りも
少なくなってから地下道を通行する際には、不安で不安で仕方なく、
地下道をあきらめ、遠回りして内谷陸橋を使うはめになり、なんとか
ならないかと、女性達から悲鳴にも似た要望の声がありました。

市では総合振興計画で「あんしんの施策」を掲げ、犯罪や事故のない
安心して暮らせる街を目指しています。実現へ向け多くの防犯事業も
推進してきていることは承知をするところです。しかし先週もサバイ
バルナイフを持った人がウロウロしていたり、昨年はこの富士見町の
地下道で「ひったくり事件」も発生したとお聞きしたところです。そ
こで、「安心、安全のまちづくりを目指す春日部市」として、地下道
の安心安全をどう作り上げるのか、お伺いします。



4点目に.使い捨てカイロで河川の浄化運動について、お伺いします。
梅雨入りとなり、毎日のように降り続く雨と緑色の水田の稲が育つの
を見てると大都会には見られない風情に心落ち着くものがありますが、
同時に平坦な街春日部の側溝や水路の水も溜まりがちです。一部の側
溝や用水には生活雑排水が混じることもあり、虫が発生したり、臭い
が強い地域があります。その為、毎年多くの市民の皆様から何とかな
らないかと苦情や相談が寄せられています。
さてそんな中、最近の大学の研究では、真冬に重宝する使い捨てカイ
ロの使用済みのものを使うことで、河川を浄化することが出来るとい
うことの研究が進んでいるようです。
春日部市では今、流れも悪く、汚れがちな河川や用排水路の水質浄化
対策として間伐材を利用した炭による実証実験を行っているようです
が、毎年寄せられる苦情を聞くにつけ、対策を急がなければならない
のではないかと思う所でもあり、こういった新たな取り組みも同時に
実施し比較検討するというのはいかがでしょうか。執行部のお考えを
お伺いします。



5点目に.冠水対策の進捗状況と今後の会之堀川改修の際に橋のかけ
かえを、ということについてお伺いします。
会之堀川の改修事業は県とタイアップして春日部駅西口方面の冠水問
題の解決へ向けた事業とお伺いしています。大変に大きな難題の解決
へ向けたテーマであり、関心の強い所です。そこで確認ですが、1点
目にこの会之堀川の改修事業によって効果をもたらす地域、対象とな
ると想定される地域は具体的にはどのあたりになるのでしょうか。

2点目として、JA南彩と立沼橋の中間に位置する小さな橋の掛け替
えです。この橋は道幅もなく緊急自動車すら通れずに難儀をしている
ので、拡げて欲しいというお願いをしたところ、いつか、会之堀川の
改修の際には拡げることを検討します、というようなお返事を頂いて
おりましたが、いよいよその改修事業が始まりますので、この小さな
橋も間違いなく架け替えて頂けるのかお伺いします。



6.最後に、市立病院に老人科または高齢者専門外来の設置について、
ということでお伺いします。
赤ちゃんや子供達には小児科、女性には婦人科などがあるようにそれ
ぞれの立場にあった専門分野があります。同じような意味合いとして、
最近、高齢化が進む中で高齢化専門科、老人科、老人内科などといっ
た専門分野が各大学でも設置され研究が始まっています。そこで、高
齢化の加速するここ春日部の市立病院においても、老人科専門外来ま
たは高齢者専門外来を設置できないものかお伺いし、一回目の質問と
させて頂きます。



1−2.県道さいたま春日部線にバスの運行とICカードの利用につ
いて
今回のバスコースの選定にあたり、119件の要望をうけて策定した
と説明を伺ったところですが、これは県道さいたま春日部線に限るわ
けではありませんが、推測するに道幅の狭い道路におけるバス停の設
置場所などもコースを決定するにあたり悩みの原因になったのかなと
思うところですが、このバス停についてはどうなっているのでしょう
か。
かつて、ゆりのき通りにバスが通った際に、特に鉄道下のアンダー部
の前後は道幅も狭く、バス停の設置が出来ないで、目の前をバスが走
り去って行ってしまうと言うことで大変に悲しい思いをしたと、市民
の方からの悲嘆の声を何度もお聞きしました。
県道さいたま春日部線に限るわけではありませんが、道幅が狭い県道
は多々ありますし、バスの運行が始まったもののバス停は遙か彼方に
なってしまう、そういうことはないのでしょうか、改めてお伺いしま
す。
併せて、各種ICカードの普及も目覚ましいところであり、今回は特
に新車を用意するようですし、是非導入して欲しいと思いますし、既
に走っているバスにも、次回、車を買い換える際には、などと冷たい
ことを言わずに早期導入を検討すべきではないでしょうか。早期導入
に向けた御答弁をお願いします。



2−2.彫刻
設置してから今までの歴史もあるし、設置先をどこにするかと言う急
な移動は難しいかなと思いつつ、例えばですが、5年後にオープンの
市立病院は中央町第一公園に移設となり、その場合、先日の答弁で、
今現在、病院が建っている場所が新しく都市公園になる予定というこ
とでしたので、この際そこを彫刻のある公園にすることはできないも
のでしょうか。
また、さきほどのウサギさんもブロンズ通りに設置されていますけど、
ブロンズ通りは名前はブロンズ通りですが、現実にはウサギさんしか
いませんので、その名の通りブロンズをここに集中させるといった取
り組みは出来ませんでしょうか。
またここに限るわけではありませんが、芸術性の高い彫刻ですから、
多くの市民の関心が集まり、注目できる場所に移転することが考えら
れないものかお伺いします。再生される古利根川の岸辺か、龍Q館付
近の広場か、いずれにしても20年以上前に作られた作品などもあり
ますので、急激に変化してきた社会情勢に呼応して市民の皆様の意識
も大きく変改してきていますので、この際、文化と教養の溢れる街作
りを市民の皆様と一緒に作り上げるというのはいかがでしょうか。
そして、クレヨンしんちゃん一家毎全てまとめて庄和総合公園などに
お引っ越しさせるというのはいかがでしょうか、執行部のお考えをお
伺いします。



3−2.防犯カメラ。
さて、先ほどの答弁で、3つの条件が重なったときに街頭犯罪の発生
する危険性が高くなり、その条件を取り除くことが犯罪の発生を抑止
できるということでした。理想的な御答弁です。
そこで、春日部市ではこれまでに警察などと連携し、街頭犯罪の抑止
のために防犯カメラを駅前や繁華街に設置したところ、大きな効果を
上げているとお聞きしました。つまり、先ほどの答弁にもありました
が、地下道における犯罪を抑止するためには、「常時監視体制を確保
する」という観点からの対策が最大の効果を上げられると言うことだ
と思います。
理想的な防犯体制としては警備員を常駐させ、警備員による常時監視
体制を望むところではあります。しかしこれは財政的な現下の状況に
おいてはかなり難しいかなと思いますので、これに代わる方法として
監視カメラの設置がベストではないまでもベターな方法と思います。
市として、不審者が出没する富士見町の地下道に防犯カメラを設置す
べきと思いますが、いかがでしょうか。
防犯カメラの設置に関してお伺いします。



4−2.使い捨てカイロ。
使用後の使い捨てカイロで河川の浄化という運動は、寒さ対策で戦い
きったカイロは、本来タダのゴミになるところを、再び働く場として、
河川を浄化し綺麗にすると言う使命を与えられ、まさに一石二鳥とも
言えます。
答弁にもありました炭による浄化実験も気になるところですが、市内
には多くの綺麗とは言い難い河川や排水路が多くありますし、比較検
討も出来ますので、試しに3ヶ月とか半年とか、期間限定、地域限定
の取り組みについて再度お伺いします。



5−2.冠水対策の進捗状況と会之堀川の橋の架け替え
御答弁では幅員6mの道路にすると言うことでした。大変に有り難い
ことです。今までは、市役所通りと大池通りに挟まれたこの地域の方
は救急車などを呼んだ際には、救急車は市役所通りの橋の手前に止め、
そこからストレッチャーで橋を渡るということでした。
大震災のように大きな被害を知るにつけ、人命救助にも大きく役に立
つ橋の架け替えですので、少しでも早く出来ますようにお願いします。
ただ、先ほどの答弁で気になったのが一点。冠水対策ですが、ただ今
の答弁ですと、現在の市立病院、市役所方面、新規建設予定の中央町
第一公園付近の冠水対策には功を奏さないということになりますか。
駅周辺、線路沿いの方にとっては大変な朗報ですが、いわゆるこの本
庁舎付近は地盤沈下なども激しい地域であり、直接には繋がっていな
いのかもしれませんが、大きな予算を組む事業ですので何らかの対策
は打てないものでしょうか。この一点だけ確認させて頂きます。



6−2.老人・高齢専門外来
高齢者は多くの疾患を同時に抱えていることが多く、症状も一人一人
異なります。体の変調は実感するものの、どこの病院に行って良いの
かわからないと言う方が増えてきております。高齢になりますと、体
のそれぞれの機能は一般成人とは比較にならないほど急速に衰えてき
ます。このような高齢者独特の特徴に十分配慮し、総合的に診療して
いくことは急務の課題ではないでしょうか。
先ほどの部長答弁にもありましたが、市立病院に来院される患者さん
のおよそ半分の方が65歳以上。そしてその方達は高齢者独自の症状
や性格を持つと言うことでした。
特に物忘れ、高血圧、栄養障害、循環器疾患、脳障害、骨粗鬆症など
については専門外来を設け、これらの疾患をコントロールしたり、生
活改善へのアドバイスなどを行い、必要に応じて各疾患の専門科など
と連携し診療を進め、地域医療のリーダーシップを図るべきと思いま
す。
老人科、または高齢者専門科の設置を強く求めると共に地域医療にお
けるリーダーシップのあり方についてお伺いし、2回目の質問とさせ
て頂きます。



1−3.県道さいたま春日部線にバスの運行とICカードの利用につ
いて
最後は、要望とさせて頂きますが、利用客を増やすためにも、利用客
を定着させるために、300mとか600mと言わずに、バス停設置
のあり方に工夫を凝らした、バス停の春日部ブランドを作り上げて欲
しいと思います。高齢社会となってしまった現代社会にあって、バス
はまさに市民の足です。バスの利用者は高齢者に限りませんが、歩く
ことに不自由など、諸般の理由があり、バスを利用したい訳ですので、
そのバス停まで果てしなく歩かせねばならないというのはあまりにも
切ないかなと思えてなりません。
そしてさらに、以前も提案させて頂いておりますが、マンションなど
集合住宅の近くにバス停を設置して頂ければ、利用客の定着、増加も
可能でありますので、お力添えを宜しくお願いします。



2−3.彫刻??
彫刻のあるまちづくりアートアメニティ、ということで、一カ所に集
めるのは現時点では難しいと言うことでした。しかし、大きな疑問も
ありますので、ここで彫刻の街・春日部の市長にお伺いします。お伺
いしますが、御答弁は結構です。お尋ねしたいのは、市内の彫刻の数
は一体何体あるのか、わかりますか、ということ。そしてこの市役所
玄関前から一番遠くに設置してある彫刻までどのくらい離れているの
か、わかりますか、ということ。そして、案内用のマップが統一され
ていませんので、ご多忙とは思いますが、確認をお願いします。そし
て、市長は、彫刻の街・春日部にしたいのか、彫刻もある街・春日部
としたいのか、こんなことをよくよくご検討下さい。
また夕暮れ迫る彫刻や真夜中の寂しいシーンも是非ご確認下さい。そ
してせめて、照明や彫刻のそばに案内用のマップの工夫などをお願い
します。



3−3.防犯カメラ
かつて小中学校に防犯カメラを設置すべきとお訴えをしてから、はや
数年。やっと先頃、全ての小中学校に防犯カメラの設置となったとこ
ろです。今回の地下道にも防犯カメラの設置を、と望んでもまた数年
もかかることのないように早期実現を強く求めます。先ほどの答弁で
も、必要は認めるものであり、前向きに検討をするということでした
ので、今回、御答弁は結構ですが、一刻も早く市民の安心安全の為に
防犯カメラを設置して欲しいと強く要望します。



4−3.使い捨てカイロ。
他の事業も始まったばかりと言うことで、なかなか実現は難しいよう
ですが、この使い捨てカイロに限らずいかなる取り組みでも良いので
ステキな香りのする街にして頂きますよう強力な取り組みをお願いし
ます。



5−3.冠水対策
何か災害が起きたときに人的災害だったと後ろ指を指されないように
目配り、心配り、気配りをしながらこの冠水対策も広域にわたるもの
が故に早急に且つ大胆に手を打って頂くことを要望します。



6−3.老人科
最近は、全国的にみても、あちこちの大学病院でも専門科の設置が進
んでいるようです。大学の医学部と大きな交流のある小谷管理者のお
力沿いを頂き、大学とさらなる連携を図り、地域診療の命を守る管理
者となって頂くことを求め、一般質問を終了とさせて頂きます。