平成21年6月度 定例議会 一般質問

 議席番号34番 栗原信司でございます。発言通告書に基づきまして、市政に
関する一般質問をさせて頂きます。大きく5点に亘りお伺いさせて頂きます。質問
が多岐に亘りますので、簡潔にお伺いさせて頂きます。

1.高齢者福祉の向上について、ということで2点についてお伺いします。
 はじめに老人性白内障特殊眼鏡等費用助成についてお伺いします。かつて、平成
18年9月議会で小児医療の充実を、ということで弱視などの対策として治療用眼
鏡への助成金を検討して欲しいというものを提案させて頂いたところ、国としては
保険対象年齢が8才児までというところを、春日部市では所得制限はあるものの対
象年齢を1才引き上げ、9才児までとしたところであります。

 これと似たような案件とも言えますが、高齢者福祉の向上という観点から、老人
性白内障の手術を受け、眼内レンズの挿入ができなかった方に、特殊眼鏡またはコ
ンタクトレンズの購入費用の一部を助成するための制度の導入ができないものかお
伺いします。

 次に、老人会補助金についてお伺いします。
実はつい先頃、地元町会の老人クラブの年度総会に岩谷議員と一緒に参加を致しま
した。会が始まる前にクラブの会長さんより、ご相談を受けたわけですが、老人ク
ラブにおける単位クラブ助成金早見表という、いわゆる老人クラブの会員数に応じ
ての助成金を示した表を見せて頂きました。

 均等割と人数割りを合計したものが単位クラブあたりの助成金となるわけですが、
例えば1クラブの加入人数が20人であれば、均等割3万円と、一人あたり600
円の20人分の掛け合わせたものを合計してみますと42,000円。同様に10
0人の加入数があるクラブでは均等割分は40,000円となりますが、これに人
数分を足して合計は10万円となります。それぞれの合計した金額を一人あたりの
金額でみますと20人のクラブでは42,000円を20人で割るので2100円
となります。

 100人のクラブの場合では10万円を100人で割りますので1000円とな
るわけです。一人あたりの助成額が違いすぎるので、見直して欲しいと言うもので
した。高齢社会にあって、老人クラブの存在はまことに大きいところであり、メン
バーの加入を真面目に推進しているクラブへの配慮は重要であり、この件に関する
市の考えをお伺いします。


2.大きく2点目に妊産婦医療費の無料化制度の導入についてお伺いします。既に
ご案内のとおり、いわゆる妊産婦検診の基本検診については本年度より14回分が
無料となったところであり、ここ春日部市においても多くの妊産婦の皆さんから感
動と感謝の声が沸き起こっております。そこで、子育て日本一を掲げる市長に新た
なご提案をさせて頂きたいと思います。

 それは、茨城県ひたちなか市、栃木県宇都宮市など近隣の自治体の多くが妊婦検
診に限らず、妊婦自体の健康管理の為に医療費の無料化を実施して居るという点で
す。妊娠が判明してから、出産した月の末日分までの医療費を行政が負担する事で
子育て支援をしようというものであります。

 導入に際してはシステム作成の経費等の諸経費もかかるところかなとは思います
が、この制度は子育て日本一を目指す市長の考え方と全く符合するものであります
ので、問題なく導入できるのではないかと思いつつも、ご見解を伺います。


3.大きく3点目にクールアース・デーの取組についてお伺いします。
ライトダウンキャンペーンは2003年より温暖化防止をめざす環境省の呼びかけ
に始まりました。協力する団体も徐々に増えてきたところですが、公明党の主張に
より、7月7日七夕の日をクールアース・デーとして制定された昨年は全国で76,
395カ所のライトダウンが実施されたところです。この件については、昨年の一
般質問で取り上げさせて頂き、国と連動して、ここ春日部でも同時に取り組むべき
ではないかと、訴えさせて頂きましたが、その成果はいかがだったのでしょうか。

 また、行政として、この運動に参加をするとともに、市内の各種企業団体の皆様
にも積極的に参加を呼びかけるべきでは、と思いますが、今年度の取り組みはどう
なっているのでしょうか。今年も7月7日を目前にしております。今月の広報春日
部にクールアース・デーへ参加協力の記事を掲載して頂きましたが、行政として実
施する具体的な内容、公共施設及び各種団体への呼びかけ等、誰にでもできる地球
温暖化防止対策としてのクールアース・デーについて対応をお伺いします。


4.大きく4点目として定額給付金に関して、DV被害者等弱者への対応について、
ということでお伺いします。一つにはDV被害者への対応であります。定額給付金
の制度が導入されたタイミングが微妙であり、2月1日の基準日に住民登録が出来
なかった被害者の皆さんは、過ぎてしまった過去に戻るわけにもいかず、申請書が
届かなかったという事です。役所に問い合わせをしたところ「あなたは対象外です、
と断られてしまった」とこちらに相談に来られた方がいます。同じような該当者の
皆さんが他にもおいでになるのではないかと思うところであり、市内におけるDV
被害者に対する定額給付金の給付の現状とその対策についてお伺いします。

2つめには高齢者、障がい者等に対する取り組みについては先ほど午前中の片山議
員への御答弁がありましたので、こちらは絞って1点のみお尋ねします。こちらに
ご相談に見えた方は視覚障がい者の方でありますが、視覚に障がいを持った方に対
して、点字が読める方には点字での説明文を入れた通知を送付したとお聞きしまし
た。しかし、市内在住の視覚に障がいをお持ちの方の中には点字が読めない方も大
勢いらっしゃるのかなと思うのですが、こういう方への取り組みはどうされたのか、
給付が進んでいるのかお伺いします。

5.最後の質問はコンビニ収納、電子納付で市税、公共料金の支払いを可能に、と
いうことでお伺いします。クレジットカードでの支払、コンビニでの支払等々、少
しでも市民の利便性の向上を図りつつ、しかも、税金等収納率向上のために過去、
何度となく取り上げてきました。ここ春日部でも、昨年から市立病院でもクレジッ
トカードが使えるようになるなど、徐々にこうした取り組みが進むところでありま
す。昨今では調布市におけるモバイルレジの導入、荒川区ではペイジーの導入など、
先進自治体では取り組みがドンドン進んでいます。また、埼玉県内では志木市、北
本市、鶴ヶ島市ではふるさと納税にインターネットを利用した納税が可能になって
います。

 春日部で生まれ、春日部で育ち、仕事の都合などで市外、県外、国外で生活を始
めたような元市民の皆様が、春日部市でもふるさと納税が始まったとわかり、春日
部の財政支援ということで協力したいという方が手元のクレジットカードとインタ
ーネットを使い納税が出来る。ナンとステキな事かなと思います。財政不足の春日
部市にとってこれ以上の政策は無いと思いますが、いかがでしょうか。以上のよう
な観点から春日部市における市税、公共料金等の支払にコンビニやこういった電子
納付が出来ないモノかお伺いして一回目の質問とさせて頂きます。



2回目
1.高齢者福祉の向上について、重ねてお伺いします。
一つには老人性白内障特殊眼鏡等の費用助成についてであります。白内障の手術そ
のものに対しては公明党の主張により、保険適用となりました。かつては、片目の
手術をするだけでも15万円とか20万円と必要だった経費が保険適用という事に
なり、手術の費用としては安くなりました。しかし、人によっては眼内レンズの装
着が出来ない場合があるようです。そこで、こういう方へその費用の助成を行う事
で、老後の安心に繋がります。調べてみますと、既に実施している自治体の例では
眼鏡なら4万円程度、コンタクトレンズなら2万円程度の費用負担という事です。
該当する患者さん自体が大勢いるわけではないようなので、市としての財政を苦し
めることなく、しかも高齢者の皆さんに安心を分けてあげられ、喜ばれる施策です
ので是非早期実現をお願いします。

2点目の老人クラブの助成金については検討して頂けるということでよろしいでし
ょうか。一人あたりの金額を決めるのか、単位クラブあたりの基礎となる金額に基
づき、さらに一人あたりの上乗せをどうするのか、または近隣市町村と右へ習えを
するのか、それとも、春日部ブランドとしての老人クラブを作り上げるのか、頑張
る人をやる気にさせる体制作りを望み、対策についてお伺いします。


2.妊産婦医療費の無料化について
システム改修費用、一人あたりの医療費、いわゆる国保という制度の中からのペナ
ルティと、この辺がネックになるのは想像できるところですが、しかし、しっかり
と財源を確保し、こういった一つ一つのことを大事に実現していかないと子育て日
本一にはなれないわけですから、是非とも導入、実現へ向けた取り組みを始めて欲
しいと思います。そこで、今すぐには始める事が出来ないにしても、例えば他の何
らのシステム改修の際に一緒にプログラムを盛り込むとか、または、埼玉県に働き
かけて、プログラム改修の費用とか、医療費の負担の半分を県に負担して貰うなど
春日部市としてやるべき事があうのではないでしょうか。子育て日本一を応援しま
すので市としての決意を改めてお伺いします。


3.クールアース・デーの取り組みについて
 かなり前向きな取り組みをするような御答弁に聞こえました。地球温暖化防止、
自然との共生に向け、市民だけに限らず、国民みんなで地球環境を考え行動すると
いう運動であります。このあたりでは見られなくなった天の川を観ながら地球環境
の大切さを再確認し、低炭素社会実現へ向け、家庭や職場における取り組みを推進
するための日と言えます。この運動をさらに広げ、充実させる事が急務ではないで
しょうか。そこで、いくつか、提案をさせて頂きます。

 一つには環境省のHPを覗きますと、バナーといって他のサイトとリンクするた
めの図柄と言いましょうかデザインされたものが紹介されています。これは環境省
が幅広くクールアース・デー、ライトダウンキャンペーンへの参加協力を呼びかけ
る為に作成されたものです。こういうものを市内の企業団体等に紹介して、それぞ
れのホームページへ掲載して頂くなどの取り組みが、地球温暖化防止へ関心を持っ
て頂くことに繋がるのではないでしょうか。

 また、ここにご出席の議員さんでも独自のHPを立ち上げている方や、ご自身の
HPは立ち上げていなくても、お知り合いの方がHPやブログ等を持っている場合
もあるかと思いますので、皆様も是非ご協力をお願いします。環境省のこういう取
り組みを紹介して頂き、地球温暖化防止へ向けた運動を起こしたらいいのかなと思
いますがいかがでしょうか。

 また二つには、学校を始め公共施設等でのライトダウンへの取り組みは出来ない
ものでしょうか。毎日というわけには行かないとは思いますが、夜間利用者への協
力の呼びかけぐらいは出来るのではないでしょうか。

 また、3つめとして、イベントとしてライトダウンキャンペーンはいかがでしょ
うか。つい先日、ららガーデンで「春日部市環境都市宣言発表セレモニー」が開催
されましたが、こういう発表イベントをライトダウンキャンペーンとして行うべき
だったのではないかと思いますが、これは過ぎてしまった事ですので、悔やんでも
仕方ないかなと思いつつも今後における市の考えを改めてお伺いします。

 4つ目として国土交通省などの提唱で全国各地で実施されている打ち水大作戦を
クールアース・デーに関連づけて実施するというのはいかがでしょうか。昨年のゲ
リラ豪雨などの大きな被害を受けた春日部市としての対策の一つにもなるのかなと
思いますので、市役所だけでなく、市内の諸団体等にも呼びかけをして協力して頂
くと言うのはいかがでしょうか。以上4点についてお伺いします。


4.定額給付金に関して、DV被害者等弱者への対応についての春日部市としては
被害者の皆様が置かれた立場を理解は出来るものの、財源対策と制度上の取り決め
から、あくまでも当初の予定通り、2月1日の基準日に登録をされていた方のみに
申請書を送ったのかなと思いますが、実際に該当者の手元に届いたのかどうか実態
は把握されているのでしょうか。確かに行政の立場としての動きは理解できないわ
けではありませんが、極めてデリケートな環境に置かれた被害者の皆様は大きな声
をあげて騒ぐわけにもいかないのでありますので、そこは行政の方が神経を使った
対策、血の通う対策をとるべきではないのかなと思います。国として立案した定額
給付金の制度の趣旨を鑑みれば、市としても、他市のように、独自の財源を使って
でも弱者救済を図るべきではないのかと思うのですが、いかがでしょうか。

 総務省としては原則論として現場に対応は任せる形のようですが、5月29日の
総務省通達では、総額1兆円の「地域活性化・経済危機対策臨時交付金」について
は当該事業はDV被害者の生活支援にしするものであることから、市町村単独事業
としての給付の財源として活用することができるとあります。

 この春日部市内にDV被害者の方が何人いるのかは不明とお聞きしておりますが、
少なくても他市の取り組みに見られるように裁判所、または警察等のもとで被害の
証明が出来る方など、市内に居住している事が判明した場合には対策を講じるべき
ではないでしょうか。

 国としては、県を通じて市町村に対して、DV被害者への対応を検討しなさいと
いうことになっていますので、一刻も早い導入を期待するところです。近隣では吉
川市さんが実施されているようですが、全国では200を超える市町村で先進の取
組をしているのですから、手の打ち方のわからない部分は学べば良いのでしょうし、
財源の心配もなくなったわけですからあとは行動のみかなと思います。いつ頃実現
できるのか、相談窓口の充実を図るとともに、電話の専用回線、相談を受けたとき
の守秘義務、プライバシーについても問題はないと思いますがどうなのでしょうか、
お伺いします。

 そして、視覚に障がいをもち、しかも単身で生活をしている方などへの対策は担
当部署から、しっかりと個別に連携をとるようにお願いしたいと思いますので、こ
の点は担当の方にこの制度の趣旨を踏まえて御答弁を頂きたいと思います。


5.コンビニ収納、電子納付で市税、公共料金の支払いを可能に
 御答弁ではシステム上の問題と、費用対効果を考えるととりあえずはコンビニで
の支払が安く簡単にできそうと理解しました。そうしますと、今、始める事が出来
ることはなんなのか、また、いつ頃から取り組もうとしているのか、この辺の事を
確認しておきたいと思います。

 先日、冨樫議員が取り上げましたが、庄和総合支所にある銀行の窓口がなくなる
ので納税等が不便になるという話もありましたが、市民サービスの後退を防ぎつつ
も、行政の負担を増やす事も避けたいところであり、そう言う点では総合支所のそ
ばにはコンビニもあるわけですのでこれを利用する事で職員の仕事が増える事もな
く済むかなと思いますし、一刻も早い導入をめざし、今後の取り組みについてお伺
いし、2回目の質問とさせて頂きます。



3回目
まとめて市長にお伺いします。ただいま、各部長から御答弁を頂きましたが、それ
ぞれの内容についてご見解をお伺いします。

1.高齢者福祉の向上については大きな財源を必要としないモノを提案させて頂き
ました。ご見解を伺います。

2.妊産婦医療費の無料化については、多少の財源を必要としますが、子育て日本
一を掲げる市長としては避けては通れない道と思います。妊産婦医療費助成制度に
ついてどう思われるかお伺いします。

3.クールアースデーについては執行部の皆様も理解をし、取り組みを始めて頂い
ておりますが、あえて、いくつかの提案もさせて頂きました。クールアースデーへ
の取り組みについては特にイベントの実施、打ち水大作戦についてご見解をお伺い
します。

4.定額給付金に関するDV対策者等弱者への対応については、期限が迫っている
事、国の財源で実現可能な事この制度が実施された背景、趣旨を深く認識され、一
刻も早い完全実施の実現を求めご見解をお伺いします。

5.コンビニ収納、電子納付で市税、公共料金の支払いについてはある意味では財
源を必要としますが、実際には市民にとっても行政にとっても導入の価値は高いも
のです。是非、導入へ向けた市長のご見解をお伺いし、一般質問とさせて頂きます。