平成17年6月度 定例議会・一般質問

おはようございます。議席番号29番栗原信司でございます。

発言通告書に従いまして市政に関する一般質問を行って参ります。さて、いよいよ
合併まで4ヶ月を切りました。職員の皆さんも何かと大変かと思いますが最後まで
ご尽力を宜しくお願いします。

そこで、合併効果を上げるために、行政サービスが少しでも向上出来ればいいなと、
そんな願いを込め、市民の皆さまからの要望を取り上げさせて頂きます。全てに前
向きな御答弁が頂けることを期待し順次お伺いをして参ります。

1.学校飼育の小動物の管理について
始めに小学校などで飼われているウサギやニワトリなど小動物の飼育の管理方法と
児童生徒達との触れあいなどから教育効果などに関してお伺いして参ります。

以前にも、動物愛護に関連して様々な問題を提言させて頂いてきたところですが、
特に最近マスコミを賑わしたレッサーパンダが2本足で立った事件とか、鯨が東京
湾に出没した事件とか、少し前にはアザラシのタマちゃん事件など暗い世相と思わ
れがちな社会の中にあって、動物たちが与えてくれる明るい話題は、ほのぼのとし
た何とも言えない気持ちにさせてくれます。

おそらく学校現場でもこのような効果を期待して様々な小動物の飼育を行っている
と思うところですが、管理状況は地域によって開きがあるようですので、この管理
の実態について春日部市の場合はどうなのか、お伺いを致します。例えば、どんな
種類の動物たちがいて、どういった管理をしているのか、飼育の仕方が悪くて平均
寿命より早期に死んでしまうなど問題はないのか、また、手入れの仕方が悪くて児
童生徒が寄りつかないとか、ふれあうチャンスを失ったりしていないのかなど、児
童生徒への良い影響、悪い影響などについてお伺いいたします。

2回目
1.学校飼育の小動物
各種御答弁を頂きましたが、動物愛護の視点、児童生徒への配慮などの観点から改
めてお伺いします。

はじめに学校飼育の小動物の管理に関してですが、答弁では飼育に関しては学校現
場に任せてあり、詳細は不明のようですが、これはある意味では校長先生の裁量権
の問題でやむを得ないのかなと思いつつも学校側にアドバイスやら状況の確認をす
る事によって無駄な繁殖にならないように適切に管理することもでき、小動物と児
童生徒達との健全な関係が生まれると確信します。

2,3年前に上沖小学校でウサギの飼育小屋を拡張整備という工事をおやじの会の
皆さんと一緒になってお手伝いをしたことがありますが、元気なウサギたちはどん
どん繁殖して、狭くなると地下へ穴を掘り小屋の外に出ていくなんて事は当たり前
で行っていました。元気に増えるのですからこれはいいことなんだろうとは思いつ
つもしっかりと管理運営をする事もやはり大切な事だろうと思いましたので、改め
てお伺いしたいのは1つには飼育に関して獣医師との連携をとられているのか、ど
うなのかお伺いします。

例えば、東京・日野市では小学校で飼われているウサギやチャボなど児童に生命の
重さを教えるはずの「生きた教材」たちが、様々な要因により、適切に飼育されず、
死んでしまうこんな事例があったそうです。そこで日野市では、地元の獣医師会と
教育委員会の連携によってこういった事件の改善が進んでいるそうですが、春日部
ではいかがでしょうか。

事例@
日野市多摩平の市立第6小(佐藤清隆校長)。オスのウサギ2羽が住む木造の飼育
舎の前で、児童らによる飼育委員会の顧問の近藤幸子教諭(41)は、「この冬は
何とか乗り切れた」と表情を和らげた。 同小では昨冬、ウサギ3羽のうち2羽が、
飼い始めて1か月もたたないうちに死んでしまった苦い経験がある。この冬は、飼
育舎の全面をビニールで目張りし、防寒対策に万全を期した。

アドバイスをしたのは、同市旭が丘で動物病院を開く渡辺建(たてる)獣医師(3
8)だ。渡辺獣医師は、6小の学校飼育の相談や治療を引き受けている。住環境か
らエサのやり方まで、渡辺獣医師の細やかな助言で、飼育にはさまざまな配慮が必
要とわかった。「ウサギは思ったより繊細な動物。でも、アドバイスがあると、安
心して飼育できる」と近藤教諭は話す。

学校飼育は、「育てる」ことを通じて責任感を養い、「触れ合い」によって他者を
思いやる心を育て教育効果が期待されている。

その目的は、青少年による非行や犯罪の深刻化を背景に、一層重要視されるように
なった。2002年度から実施された小学校学習指導要領でも、「動物を飼い、関
心をもち、生命に気付き、生き物を大切にする」(生活科)などと明記されている。
動物飼育を、道徳や総合的な学習に組み込む学校もある。

6小の飼育委員の児童は、「最初は怖かったけれど、だんだんかわいいと思えてき
た。えさを食べてくれると、うれしい」と話す。今は、休日も様子を見に来るほど
だ。

継続的につきあってこそ生まれてくる愛情。だが、そこまでたどりつくのは、実は
容易ではない。住宅事情の変化などで動物を飼う家庭が減少し、児童や教員が知識
不足で、適切に飼育できない場合も多い。

全国学校飼育動物獣医師連絡協議会(事務局・西東京市)の中川美穂子獣医師は、
「去勢せずに雄雌のウサギを同居させ、次々とウサギを生ませては死なせたり、病
気やけがをしたまま放置したりしているケースは多い」と指摘する。

そこで広がっているのが、飼育に悩む教育委員会と、見かねた地域の獣医師会の連
携だ。同連絡協議会の調べによると、獣医師会と自治体との連携数は、1999年
は40件だったが、最新の調査(2004年6月)では104件に増えた。

日野市は2000年度から、都獣医師会南多摩支部日野市部会と市教委が連携を始
めた。市内の獣医師は担当校で、飼育指導と治療を行い、市教委が治療費などを支
払う仕組みで、多摩地区ではほかに、八王子市も同様のシステムをとっている。

飼育体験は、子供が「生命」を実感するチャンス。だが、一瞬の触れ合いでは意味
がない。長く一緒に過ごすためにも、専門家との連携は欠かせない時代になった。
(2005年3月21日 読売新聞)

2点目には多少話が飛躍するかもしれませんが、生涯学習の機運の高まりや、学校
教育における郊外施設の積極活用といった観点から、日本動物園水族館協会は、動
物園水族館の使命・役割の中の1つに「教育」をあげ、教育活動に積極的に取り組
むよう示しています。

旭山動物園では、動物園の持つ4つの使命・役割を全うするために、『伝えるのは
生命』といったテーゼを設定しています。このテーゼを柱に、教育活動におけるコ
ンセプトを@「観察や調査など科学的思考力を育んでほしい。」、A「さまざまな
生命の在り方を再発見してほしい。」、B「多様性や生態などの動物学の魅力を感
じてほしい。」と定めています。加えて、これらの教育コンセプトが、「動物園の
魅力ある動物舎と展示」を触媒として、環境教育の大きな目標である環境保全、野
生動物共生、動物愛護といった気持ちに発展してもらえればと考えています。

そこでたとえば、旭山動物園では、園内でのイベントやガイド・体験学習に参加す
るメニューを用意してあるそうです。距離的にちょっと離れているかなと思うとこ
ろですが、大変有意義な試みであり、ご当地春日部でもできないものか折角隣街に
動物公園もありますのでこういった取り組みが出来ないものかお伺いします。

旭山動物園のように、学校教育に対して理解を広げて頂き、園内でのガイドや体験
学習に限らず、職員が学校に出向く出張授業も行って頂いたらいかがかなと思うと
ころですがこの点につきましてお伺いを致します。インターネットの普及で不足し
がちな生の感覚を身につけるためにも小動物を持ち込んで頂き、学校現場での小動
物の飼い方で注意する点や動物園での日常の活動から興味を引く点などどんどん語
って頂くなど児童生徒達との交流を図る機会を作ると言った取り組みが出来ないも
のか、市の考え方をお伺いします。


2.アダプトプログラムの導入について
この件については、2年前に一般質問で取り上げさせて頂いたものです。当時は県
事業であり市としては前向きに検討しますと言うことであまり、良い回答は得られ
ませんでしたが、ここ数年、押し寄せる災害や地域の犯罪の凶悪化、全世界的な環
境問題とも相まって地域の美化活動が益々盛んになってきております。

そこで、改めてボランティアで活躍する皆さんをボランティア保険などで守るため
の対策や地域での諸活動は地域で行って頂くという官民の事業の区別、そしてさら
には合併をふまえた上で庄和町でもすでに1,2団体が取り組んでいるようであり、
春日部市としても、速やかな対応が求められるところと思います。そこで、市とし
てのアダプトプログラムについての取り組みについてお伺いいたします。


2回目
2.アダプトプログラム
確認をしたいのは、春日部市として取り組む際には、全国各地で行われている自治
体のように、ゴム袋や軍手の支給などに始まり、ボランティア保険の加入などなど
様々な支援策が考えられるところですが春日部市としてはどのようなことを想定し
ているのか、その具体的な内容についてわかる範囲でお答えを頂きたいと思います。


3.児童健全育成のために・児童相談所に代わる機能
昨年9月には児童虐待ネットワークを構築して欲しい、もっと有効に機能するよう
に体制の強化を図るべきとお訴えをさせて頂きましたが、その時にはご当地春日部
においては児童相談所を中心に連携を密にして事件にならないように未然に防いで
いると、また防げるように情報交換やら連携を密にしますというような御答弁を頂
いたところです。

この件に関連して、昨年12月の定例議会の一般質問の中で、児童福祉法の改正に
伴う児童福祉業務を充実するための組織・体制の整備について、以上のような観点
を含め、児童生徒達の健全育成のため、きめ細かな行政サービスを図るべきとして、
こども部の新設をと訴えさせて頂いたところ、春日部市としては今年度の機構改革
にあわせて、子ども家庭課を新設するなど児童虐待対策をはじめとする児童相談業
務など児童の健全育成のために前進をさせて頂きました。

そこで、始めに実際の児童虐待対策など相談業務が適切に行われているのか中間報
告の意味を込めて現在の状況をお伺いします。


2回目
3.児童の健全育成の為の取り組みについて
答弁にもありましたが、児童福祉法の改正もあり、児童相談所の機能の一部を一般
市としても扱うことが出来るようになりました。そこで、はじめて中核市でない春
日部市としてもこういった相談事を受ける窓口のような形になってきたところであ
り、大変に喜ばしいと思う反面、このことはまさに中核市に限った児童相談所の限
界を中央政府としても認識をして、内容の充実を図りこういった、機能移転の措置
を取ったのかなと思うところでもあります。

そこで、春日部市としては児童相談所そのものは設置できないまでも、今ある児童
相談所の所轄区域の広さや管轄区域の人口比率をなを考えたときに単純に児童相談
所の担当者を増員すればいいとお考えなのでしょうか。そう言う問題ではないと思
うところですがいかがでしょうか。

児童虐待を未然に防ぐ観点からも市民に身近で相談しやすい窓口として児童相談所
に準じた機能を持つ窓口を開設し、地域住民にもっとしっかりとアピールをして官
民が一体となった体制を作るべきではないかと思うところですがいかがでしょうか。
市としての取り組みについてお伺いを致します。

@虐待の実態と対策について
4校に1校、虐待把握=470公立小に初調査−校長会(時事通信)
 公立小学校の4分の1が、「児童が家庭で虐待を受けている事実を把握した」と
回答していることが29日、全国連合小学校校長会が行った初の実態調査で分かっ
た。担任教師が気付くケースが最多で、同会は「児童と向き合う教師の果たす役割
が大きいと再認識させられた」としている。

 昨年7〜8月、全国の470の公立小学校を対象に調査を行い、468校が回答
した。それによると、2003年度に疑わしい事例も含め、児童が虐待を受けた事
実を把握した学校は120校で、全体の約26%だった。

 件数は182件で、内訳は1位が「保護の怠慢、拒否」で85件、2位が「身体
的虐待」で75件。 

A人口比と対策について
B法的な根拠としてはどうか

例えば、
@行田で24時間365日虐待防止ホットライン、スタート
A練馬区次世代育成支援対策協議会
B高松市児童対策協議会の設立

などなど、児童虐待のみに限らず、各種相談を受けながら関連する専門分野との連
携を市として独自に取り組む自治体ももの凄い勢いで増えております。
いわば児童達の危機管理体制を充実させている形になります。縦割り行政を越えな
いと難しいことにもなりますので、昨年末の一般質問ではありませんが、こども部
を創設して新たな体制づくりを目指すべきではないのかなと思いつつ、市としての
取り組みについて改めてお伺いします。

事例・高松市では,21世紀を担う子どもたちを育む家庭の視点に立ち,子どもが
健やかに生まれ育つ環境作りを進めるため,各種の子育て支援施策や事業を推進。
一方で,子育てに不安や悩みなどを持ち,育児に孤立感を持つ家庭が増え,その結
果,児童虐待件数の増加や子どもの養育力の低下が見られるなど,子どもや家庭を
取り巻く環境は依然として厳しく,新たな取り組みが必要。そこで、虐待を受けて
いる児童をはじめとする要保護児童の早期発見とその適切な保護を目的に,必要な
情報の交換と支援内容を協議する組織として,医療・福祉・教育・警察・司法関係,
また,民間団体などと連携し,今回新たに高松市児童対策協議会を設立。


3回目
3.児童の健全育成
この件に関しては、最後に改めて要望として合併にあわせて早期にこども部を創設
すべきと提言させて頂きます。この件につきましては答弁は結構です。


4.就労支援センター
今回改めてこの就労支援センターの設置が出来ないかという問題の背景には働く意
欲はあるものの体の都合や家庭の事情によって職探しをしなければ行けなくなった
方達からの相談です。

ハローワークに行くことが出来ないわけではないものの行くだけでも大変な方、家
にいながら職探しをせざるを得ない方々からの要望です。そこで、お伺いするのは
行政としてどんな就労支援策を採ってきたのか、いわゆる市民の方々が市の税収ア
ップに貢献しようと気持ちに対してどのような側面支援、後方支援策を講じてきた
のか、その効果はあったのかお伺いして1回目の質問を終えます。


2回目
4.就労支援センターの設置
御答弁を頂きました。しないにも職探しのお手伝いで有名なハローワークや以前取
り上げたことで本庁舎内でも商工課を窓口に相談には乗っていただける窓口は設置
させて頂いたところです。といってもここでは相談などが中心になると伺いました。

実際にハローワークに通い続けることが出来る元気な人は年齢や性別を越えて良い
仕事に就けることが出来る人もいるようです。昨年も定年を迎えて仕事を探し始め
た方が1000社目に雇ってもらえたという方の話を伺うことも出来ました。

しかし、敢えて今回取り上げているのは、小さなお子さまを抱えての母子家庭や父
子家庭、急な体の不調によって気持ちはあるけど精神的に不安定な状況になってし
まった方、ハローワークに通い続けることが困難な方々への対策として行政の出来
ることはないのか、どうなんだろうかと言うことです。

地域によって取り組み方はちがいます。ここでもキーワードは春日部ブランドと言
うことになります。例えば大阪府の豊中市では市として就労支援センターを設置し
就職の斡旋はしないけれども、市内の情報はもとより国や府の制度についての情報
を提供したり、就労のための研修や講座を紹介したり、開催したりしています。又、
窓口にコーディネーターをおいて専門的なアドバイスをしたりしています。

又大きな街や県レベルでは障害者のための就労支援センターを設置し、各種相談並
びに就労斡旋を行っているようですが、今回の問題のようにやる気はあっても精神
的肉体的に疲れている方、障害者として認定されるほどでもない方が職探しをする
場合にも相談に乗れるような相談窓口の設置を設置または充実させることが出来な
いものかお伺いをします。