平成14年3月度 定例議会 一般質問

議席番号19番栗原信司でございます。発言通告書に従いまして市政に対する
一般質問をさせて頂きます。市民の皆様の小さな声が全部届くようにとの思い
を込めまして順次質問をして参ります。

はじめに、電子行政の取り組みについて3点に絞りお尋ねします。

1.情報化時代における公立図書館の使命と責任という観点からお尋ねします。

IT基本法の制定に見られるように社会全体の情報化が急速に進展しておりま
す。一昨年の九州・沖縄サミットで制定されたIT憲章では公立図書館のオン
ライン化が提唱されるなど,情報化に対応した新たな「電子図書館構想」が浮
かび上がってきております。そこでまずはじめに、この電子図書館についての
認識をお伺いします。

来月から始まる学校の完全週5日制における学校図書館を初め公立図書館に課
せられた使命は多大なものになると思われます。

そう言う意味も含め、公的図書館の定義と申しましょうか使命と言うのでしょ
うか、こんな観点から地域、児童生徒、市民との関わりを含め、今後の取り組
み方に関連してお伺いします。

併せて学校図書館の休日開放及び一般市民への図書の貸し出しについてはいか
がでしょうか。
本来は地域住民に貢献すべきものと思いますので、併せてご見解を伺います。
もう一点、図書館問題に関連してお伺い致します。市立病院にも病院専用のい
わば院内図書館と言うようなものがあるかと思いますが、この図書館について
は公開しているのでしょうか、公開していないとすれば公開は可能でしょうか、
お伺い致します。

2.デジルデバイド対策

次に、過去数回に亘り取り上げてきているところでありますが、情報格差問題、
いわゆるデジタルデバイドの問題について、地域としての問題と個人としての
問題と言う2つの点からお伺いします。

新年度より春日部市はIT推進課を設置することになりました。大変ありがた
いことだなと思います。昔から名は体を表すと言われております。IT推進課
と名称も位置づけも明確になりましたのできっと、対応も早くなるかと思いま
す。

さて、今回取り上げさせていただきますのは、今まさに、急速に発展している
高速・大容量通信、いわゆるブロードバンドに関する情報格差対策の問題であ
ります。

光ファイバー網とかADSL網やCATV網は都心を中心に急速に普及してお
ります。しかし、ここ春日部では悲しいかな光よりも影の方が強いようです。
昨年あたりからやっとADSLが普及し始めた事ところです。しかし、残念な
ことに通信速度の速いADSLはNTTの基地局を中心に利用することになり
ますが、現在、春日部市では八木崎と武里の2局しかありませんので実効速度
が出せるのは約2km程度と言われており、これで面積を割り出すと全市の約
6割程度しかカバーができません。CATVはこの2月25日からいよいよ始
まりました。

つまり、ことブロードバンドに関する限り市民の皆さんの住環境によって格差
がありすぎると言うことになります。これを早急に解決すべきと思いますが、
市の対策についてお伺いいたします。

もう一点は個人に対する支援策についてお伺いします。パソコンはいじれない
とか購入する金銭的余裕がないがインターネットはやってみたいという市民の
要望に対する市の考え方についてお伺いします。たとえば個人へのパソコンま
たはこれに準ずる端末機の貸出制度とか、個人としてパソコンを購入する方に
補助金を出すとか、ブロードバンド等への導入に際して助成するなり、技術指
導をするなり、何らかの普及促進策をお考えでしょうか。お伺いします。

北海道の西興部(にしおこっぺ)村ではパソコン購入費の7割補助。光ファイ
バーは全戸整備です。

3.電子会議室問題

電子会議室の設置に関してお伺いします。

この問題も数回繰り広げさせていただいております。直接にでも間接にでも市
民と行政をつないでみたい、そんな願いを込めてお伺いいたします。いわゆる
審議会の開催は学識経験者や現場の意見を聞く上では仕方ないのかもしれませ
んが、一つにはこの方達の意見を市民として聞く権利、知る権利があると思い
ます。市民として市政に参加するのは当然の責務であり権利であると思います
がいかがでしょうか。

しかし、現実には市民の皆様は昼間は働いていたりしますので役所に出向いた
りするのは時間的にも環境的にも許されるものではありません。そこで、この
制限を取り除く意味でも電子掲示板の設置、または電子会議室の設置は大きな
意味を持つ事になります。是非、一人でも多くの市民の声を市政に反映させる
場を作って頂きたいと思いますがいかがでしょうか。電子会議室、電子掲示板
についての認識をどの程度お持ちなのか、市として取り組むことができるのか
お尋ねします。



次に安全・快適な街作りを目指す取り組みについてお尋ねします。

1.初めに治安対策についてお伺いします。

この問題に関連しては、先日も小久保議員、河井議員、石川議員の質問に対す
る御答弁がありました。具体的な対策は限られているから市民も自己防衛をし
なさいとこんな感じで受け止めたところです。

そこで、以上の点は理解させていただいた上で、改めてお伺いしますが最近の
頻発する強盗事件というのでしょうか傷害事件というのでしょうか、単なるひ
ったくりではなくなってきており、事件の発生する時間もまちまちであり、自
己防衛はある意味では当然のことですがでも、それでは警察官をはじめとする
行政はその存在の意味を問われてしまいますので、自己防衛を求める以外に、
行政としての今後の具体的な対策についてお尋ねします。

2.歩道にベンチ対策

歩道の整備とベンチの設置を重ねてお尋ねします。前回は時間切れとなり、答
弁漏れならぬ質問漏れになりましたので、同じテーマをもう一度取り上げさせ
ていただきました。

交通バリアフリー法を受けて歩道が少しずつ改善されてきております。そう言
う意味では前回は新設の場合の道路については原都市整備部長から御答弁を頂
いたところです。やはり、問題は既存の道路とか、歩道に関しては山崎建設部
長のお考えを確認しなければならないようなので御答弁を宜しくお願いします。

自らの意志と信念で健康を勝ち得ようとするご高齢の方々に対して側面支援す
る強い決意をお伺いできるとありがたいと思っています。

是非、スペース的に余裕のある歩道にはベンチを設置して欲しいのです。修繕
時に限らず限られた予算の範囲で設置できるところはないのでしょうか、お尋
ねを致します。

3.健康増進対策

これも前回に引き続きますが健康増進策のその2というのでしょうか、続けて
お尋ねします。
前回は公園にランニングロードを設置して欲しいとお願いをしました。この件
についてはその後どうなったのでしょうか。

スペースの問題もあるので、すべての公園には無理かなというか、逆にランニ
ングの出来るところの方が少ないような御答弁だったと記憶しておりますが、
その後、進展があったのかお聞かせ下さい。

また、そう言う意味も含めて、今回はスペースの問題を考慮して、少ないスペ
ースでも、健康に役立つように、健康増進石畳といえば良いのかイメージとし
ては直径2〜3cmの小石を平らなコンクリートの上に並べて固めた歩道と想
像していただければと思いますが健康歩道とか、自然浴散歩路とかいろいろな
名称が付けられるのかもしれませんが、これを公園に設置したらどうかと思う
のですがいかがでしょうか。

2回目

1.電子図書館問題

御答弁ありがとうございました。重ねて質問して参ります。
先の九州・沖縄サミットで今後のITの進むべき道の話し合いの中で既存の図
書館資料を電子化・データベース化して「地域電子図書館」を構築することを
念頭に置くべきではないかとして,「地域の図書館においては,郷土の歴史的
資料を教育利用の観点から体系的に電子化し,活用していくことが期待される。
また,歴史的資料のほか,地域の生活にかかわる各

種の新しい情報についても,他の公的及び私的機関との連携協力を含め,可能
なものから電子化していくことが望まれる。」という提言がなされたところで
す。

具体的には
(1)インターネットや衛星通信を活用しつつ,デジタル化された資料・情報を
  地域住民に提供するなど,情報拠点としての機能を高度化すること
(2)「地域への情報提供」に加え「地域からの情報発信」という機能を持つこと
(3)紙媒体等による資料・情報と電子化された資料・情報とを有機的に連携させ
  ること
(4)外部のデータベース等の情報を提供すること
(5)障害者や高齢者などにとっても図書館の資料・情報を利用しやすくすること

このようなことを、公立図書館に求められたところであります。
21世紀における図書館、地域電子図書館の実現に向けて取り組むべきと思い、
改めて、執行部の見解をお尋ねします。

2.デジタルデバイド対策

次にデジタルデバイドの問題ですが、市内全域で格差がなくITの恩恵を受け
られるよう、全力で取り組んで欲しいと思います。

たとえば、光ファイバーのように導入コストの高いものもあれば、多少通信速
度は落ちるものの無線LANの導入に関しては一つの基地局を作るのに10万
円程度という試算もされております。そう言う意味では有線とは比較にならな
いほど低コストで敷設出来るものもあります。

市役所庁舎内とか公民館等の公共施設を中心に導入して頂けないものか、既存
の中学校等の設備を基地局として近隣住民へ活用できないものでしょうか、市
のお考えを伺います。

また、CATVについてはどうでしょうか。鉄道系と電力系と2社が参入する
と言うことですが、わかる範囲で正確な情報を教えて頂きたいと思います。
先ほどのデジタルデバイドの問題ではないのですがせめて市の情報発信能力が
今どこまで来て、将来どうなるのか、予算があればできること、少ない予算で
もできることなど、こんな観点からいかがでしょうか。市民に情報を流すこと
ぐらいはできるのではないでしょうか。

関連して、CATVを利用して何が出来ると考えているのでしょうか、既にC
ATVが開通している市町村もかなり多くなってきております。そう言うとこ
ろからメリットやデメリットをしっかりと学んだ上で、春日部市としては独創
的なことを導入しようとしているのか、わかる範囲で説明を願います。どうい
う取り組みをしようとしているのか、例えば、議会の中継をしようと考えてい
るのか、広報かすかべを見られるようにするのか、火事情報を地図にして提供
するのか、その辺についてお尋ねします。

兵庫県和田山町ではVO-IP(ボイス・オーバー・インターネット・プロトコル)
と言って、町内の5,500世帯全域で専用電話機を使用することで町民同士の
電話は無料で使い放題です。

その他、文京区民チャンネル、名古屋市地域情報チャンネル、福井市行政情報チ
ャンネルなどでは議会の中継や、緊急放送、災害情報など有効に活用されていま
す。春日部市の取り組みはいかがでしょうか、お伺いします。
ネットでつながった、学校を結んでの子供議会の開催など検討してはいただけな
いでしょうか。

3.電子会議室問題

電子会議室の設置に関してお伺いします。
新年度予算では1課に1つのHPの開設ということも検討課題にしっかりと入れ
て頂き、この定例議会でまさに審議中ですが、ここでお訪ねしたいのは、かねて
より要望をしておりますハーモニー春日部としての情報発信、いわゆるHPの開
設についてであります。1課に一つと言うことの枠とは別に、様々な社会問題に
ついての情報提供の場、そして市民からの情報収集の場を設置すべきと思います
ので、改めて要望させていただきます。

DV法やストーカー法など年々多様化、陰湿化する犯罪から人間としての権利を
守るためにも各種の情報を提供する、これはきわめて大事なことかと思いますの
で早期に開設をしていただきたいと思います。宜しくお願いします。


2回目 治安対策

治安対策についてですが、先日も石川議員から紹介がありました草加市さんの事
例もあります。草加市の独自の施策です。春日部市としての施策でできること、
考えていることについてお伺いします。

さらに提案かたがた思うのはメール110番というのはどうでしょうか。これも
この新年度の予算で携帯電話版HPを作成する予定のことでもあり、市民からの
通報システムをぜひ検討していただきたいと提案し、執行部のお考えを伺います。

さらに、先日の事故の教訓を受けて新宿歌舞伎町には24時間監視システムの街
角防犯カメラを設置したそうです。事件の発生した場所を分析をして、再発防止
をしなければいけないと思いますがいかがでしょうか。

または駆け込み110番同様街角パトロールという意味で、実効力は持たないま
でも職業柄または市内を循環することの多い方々にご協力を頂き、防犯専門の春
日部自警団みたいなものを結成するなり、市で管理する公用車に防犯パトロール
中というステッカーを貼るなどして、事件の発生した時間、発生した場所等を中
心に循環すると言うことはできないものでしょうか。

さらには、分析結果を元に犯罪の発生しない明るい街作りを目指して街灯を増や
すと言うことを検討して欲しいと思います。

取り付け可能な電柱にして1本おきに設置という原則があるようですが、電柱の
距離が離れている場合もあります。そう言う場合には距離で考えていただき2〜
30mおきとか、いわゆる犯罪が起きている場所等には防犯のためにも、照明を
強化すべきと思います。
前向きな御答弁をお願いします。

2.歩道にベンチ対策

さて、この歩道にベンチを設置して欲しいというのは実際には辛いところもある
というのは歩道そのものが春日部市の場合狭いものですからかえって車いす等を
ご利用になる方達からは邪魔になることもあるというものです。
そこで、今後の要望ですが高齢者が多く集まる場所へ向かう道とか、公共施設へ
向かう道とか散歩コースとして利用される方が多い歩道とか良く吟味していただ
いてできる限り可能なところからベンチを是非設置して欲しいと念願します。答
弁は結構です。